蟻の道雲の峰よりつづきけん 小林一茶(こばやし いっさ)
「蟻の道が入道雲から繋がって来ているようだ。」と口語に直してしまうと、何か味気ない。
<雲の峰より>と詠んでいるのだから、山蟻(クロオオアリ)の行列が山頂から中腹へと下りてきている感じだ。
<雲の峰より>単に比喩というよりも、一茶の蟻に対する気持ちが込められている様に思える。雲の峰と言う山の上の仮想の山から、異国からの使いのようにも思える蟻が逞しく行進している。蟻の逞しさを羨ましくも微笑ましく一茶は迎えているのではないだろうか。
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