学者とはつくづく報われないものだと知る

タイトル通り。日本ってところは本当に知性を軽視する社会なのだなあ。

「これが有名私大の職員の年収だ！」（これでも大学職員のブログ）
＞http://d.hatena.ne.jp/daigaku-syokuin/20090531/p1

上記記事の引用する「10大学職員の年収の比較一覧」（＊）によれば、同年代の准教授・教授と職員の年収がほぼ同じである事が分かります。例えば早稲田大学。

35歳准教授　09,522,940
35歳職員　　08,879,490
45歳教授　　12,787,900
45歳職員　　11,007,700
55歳教授　　13,982,380
55歳職員　　11,639,320

最終的に200万くらいの差が付く様ですが、それでもこれじゃ酷すぎます。
特に僕の研究分野で今の時代に専任教員になれる人って、世界中を見渡しても代わりがいないという程の能力を持っています。で、そのレベルに到達するまで、研究漬け且つ食うや食わず（つまり無休且つ無給）の生活を30、時には40歳近くまで続けるんです。
かたや職員。親しくさせていただいている方もいるし、立派な方も沢山知っています。でも何かというと分かりません、出来ません、私の責任ではありませんとか言う駄目な奴も沢山いるし、事務所のミスで単位認定されなくて留年を余儀なくされて泣き寝入りとかいう酷い話もそこここで耳にします。

かつて事務員だった事もあるのですが、その経験を踏まえても、事務屋はしょせん事務屋、幾らでも代わりはいるのです。なのに。代わりのいない学者と給料がほぼ同じってのは一体どういう事なんでしょう。

ほんっとに学者ってなめられてるんだなあと思います。
ポスドク・オーバードクターの問題もまた然り。
バブル崩壊以来の日本の不況も根は同じと思っているのですが、長くなるのでその話はまた今度。

＊機関紙No144（2009.5.28号）
＞http://www.bekkoame.ne.jp/~kfpu/publication/news144.pdf
但し現在（6月2日午前）はアクセス出来ない模様。