渋谷で落ち着いて食事をする、しかもちょっと意外性があってとなるとあまり思いつかない。このお店はそのどちらも満たしている。場所は道玄坂の天辺、マークシティの一番山側の出口を使えば坂道は苦でない。
清潔な暖簾を潜りドアをスライドして入ると、玄関となっていてそこでまず靴を脱ぐ、そこからは正面のレセプション?(案内係、おそらく店長さん、女性)で丁寧な挨拶、席の案内をしてくれる。一階は宴会用個室、調理場となっていて、二階に通される、店内も清潔なしつらえでカーペットもよく清掃されていて気持ちがいい。ダイニング?は畳、すべて座椅子(分厚い座布団)となっていて、場所によっては床の間もあり非常に落ち着く。色調も明るい木目調で清潔な和風旅館然としている。机の上に和菓子とお茶でもあれば旅行気分だ。この渋谷の雑踏とはかけ離れた雰囲気が素晴らしい。
お通し(がめ煮)も丁寧で期待が高まる。今回は、ごまさば、水炊き餃子、長茄子の焼びたしを注文した。魚屋にいくとゴマ鯖という種類の鯖が売っているので、その刺身かと思ったが、特製のゴマダレで和えた一品で酒のあてには最高。鮮度もよく歯ごたえも素晴らしい。水炊き餃子は餃子鍋となっていて、その出汁が素晴らしかった。鶏の炊き出しと思うが雑味がない上に濃厚で後味は意外にもスッキリしている、手間隙をかけた一品だ。野菜も多く取れるのでオススメ。コラーゲンのような滋味も感じる。茄子の身はしっかりしていて甘みも十分ありジューシー、サイズも十分でお得感がある。ひんやり、さっぱりとした味が鍋とことのほか合う。その他、お酒に合う料理も数多く用意されているので楽しめるだろう。日本酒は珍しい名前のものがあるので聞いてみて試したい。
帰り際、女将さんが小さなおにぎり(かしわ)をくれた。また、路地を曲がるまで見送ってくれた。心づくしのサービスがうれしかった。
渋谷の癒しどころ。値段も良心的で素晴らしい。季節を変えてのんびりと飲みに行ってみたい。後日、博多モツ鍋も試したがこちらも濃厚で美味しかったが餃子鍋と違い大蒜の効かせ方が違うので翌日は注意が必要だ。
個室にはトイレも別にありカラオケもあるので、違った使い方もできる。
電話: 03-5728-3335
住所: 渋谷区円山町20-1 新大宗円山ビル1F
定休: 無休
内装: 和風旅館
客層: 30代
予算: 一人4,000円くらい
評価: 3.0(最高5.0)