多摩丘陵に暮らすこと

都会と田舎の中間地点 トカイナカ での日常の断片

振り返って見てみると、もう日は落ちていた

2014年10月28日 | 雑記
振り返って見てみると、もう日は落ちていた


机に向かって仕事をしていたら(実際には何も進んでいない)、

窓辺が夕焼け色に染まり始めたので、窓を開けた

今日は一日部屋に篭っていたので、外の空気に初めて触れる

風が冷たい

そういえば昨夜、木枯らし1号が吹いたのだったっけ…

だからかどうか、綺麗な夕焼けだった


ちょっと写真でも撮るかとカメラを構えようとしたら、

ちょうどシジュウカラが目の前を横切り、

太陽と反対側にある隣の柿の木に止まった

そのシジュウカラはオスで、所謂「ネクタイ」はとっても太かった

あまりに立派で、かつ柿を美味そうに食べているのに見惚れていたら、

メジロ、シジュウカラの混群、スズメの群れもやって来て、

隣の柿の木はたいそうな賑わいになった


一日机の前に座りながら、ちっとも仕事が進まなかった、

という事実が関係しているかどうかわからないが、

隣の柿の木が盛況であるという事実は、少しばかり心を軽くしてくれたように思う



野鳥たちが美味しそうに隣の柿を啄んでいる

心も和やかだ

さて、夕陽の写真でも撮ってまた仕事に戻ろうかと思ったその刹那、

彼は現れた


隣の柿の枝々の隙間から、何となく橙色が動くのが見えたのだ

あ、ヤマガラも居たのか

最初はそう思ったのだが、よく見るとヤマガラではない…


ああ!彼がやって来た!


それは、綺麗なジョウビタキのオスだった

はるばる海を越えて渡って来た彼は少し痩せてはいたけれど、

艶のある美しい姿で直ぐそこにいる


ようやく秋だなあ、なんて思っていたのだけれど、

彼が来たからにはもうすぐ冬だ


少しの間、隣の柿の木で休んでいた彼だが、

ちょっと賑やか過ぎたようで、また飛び立って行ってしまった


飛び立つ彼を見送りながら、

うむ、そろそろ我々も冬の準備をしなくていけないな、

なんて、わかったようなことをしばし考えていたら、

何だか外はもう暗くて、他の鳥たちもいなくなっていた


振り返って見てみると、もう日は落ちていた











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