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霊木金言寺銀杏樹物語 七  小早川錦棕梠

2021-04-29 06:48:08 | 物語

 海端は評判の強情者とて、之が仇討ちを自己の得意な碁でうたうと

懸碁を上人に申し込んだ、それは海端が勝利の際は上人が住持に随身

し、上人が勝利の時は海端が直に上人に随ひ改宗すべしと云ふのであ

る、よって證人として城主の臨場をもとめた。甲斐平城主多胡左右衛

門尉は事容易ならざることを覚り、早馬を以て駆けつけ臨場した。

 両僧、對局二晝夜にわたり、各秘訳をつくし力戦苦闘したが、時利

あらず海端は惜しくも再び惨敗した。

                            つづく



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