久々の投稿です。
実は現在、スピーカーシステムの試作に向けて鋭意、研究中です。
勿論、既成のスピーカーユニットを組み合わせてのものです。
ケーブルの方はVIBRANTやVIBRANT-Xが完成して
何というか、ある意味ふりだしに戻った感があります。
VIBRANT XはVIBRANTにスタビライザーを付けたものです。
しかしこのふりだしは最初のふりだし、つまりケーブル
の事が大してわかっていなかった当時とは大きく異なります。
ここ15〜20年はケーブルの試作に明け暮れていた事になります。
我が事ながら、飽きもせずケーブル製作だけやってきたな、と
思います。
しかしVIBRANTが出来たときに今後のケーブル開発に光明が
見えてきたのです。
それは、例えば100の試作をして幾つ満足するものができるだろうか、と
いうケースに於いて、成功確率を高められる可能性が出てきたのです。
人間の寿命には限りがあるので開発というものも時間の猶予の中で
行わなければならず、そうなると効率的な研究開発が望まれます。
VIBRANTを作った時に、その開発環境を作ったのです。
聞けば「なぁんだ」と思うかも知れませんが
作る前は無かったのですから小さな一歩は大きな布石です。
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スピーカーで、こんな体験をした事がありました。
現在、アバンギャルドTRIO+SUB230を使っていますが
ある時、38cmのスピーカーユニットを買いました。
オーディオニルバーナの38cmアルニコ磁石です。
適当な箱に入れて聴いてみるとなかなかの音がします。
リファレンスのアバンギャルドTRIO+SUB230に較べると
低音と高音が少し足りない程度で、他の部分の音色感は
かなり似ています。
そこでアバンギャルドSUB230サヴ・ウーファーを
一緒に鳴らしたところ、高域(スーパーツイーター寄りの帯域)
以外は、ほぼ満足出来る音質が得られました。
これは価格差を考慮すると大変な事なのでちょっと吃驚しました。
ちなみにオーディオニルバーナ38cmアルニコのスペックは以下の通りです。
スピーカーデータ
口径: | 15インチ(約380mm) |
インピーダンス: | 8Ω |
出力: | RMS 50W/MAX 80W |
ボイスコイル径: | 49.5mm |
ボイスコイル リアクタンス: | 7.2Ω |
周波数レンジ: | Fo-14000 Hz |
fo: | 28Hz |
能率: | 91.44dB 1W/1m |
マグネット重量: | 1050g |
重量: | 約8.4kg |
能率は91.44dBと昨今の低能率スピーカーが当たり前の今日
高い方ではありますが、ホーン型のアバンギャルドTRIOの109dB
に較べれば全然低いです。
低いですが、一般的なスピーカーよりは高めです。
そもそも一般家庭の出せる音量の平均から見れば
アバンギャルドTRIOの109dBは宝の持ち腐れかも
知れませんがアバンギャルド社によれば、要するに適切なホーンを
用いる事によって悪戯にW数を消費するパワーアンプを用いずに
歪みの少ない良質な再生音が得られるとの事らしいです。
しかしオーディオニルバーナ38cmアルニコ+サヴ・ウーファーで
一般的なリスニング・ルームで大差ない(アバンギャルドTRIO+SUB230=1千万と)
音質が得られるのですから、ちょっと考えてしまいます..。
思うにスピーカーシステムは浴びるほどの音量を望まなければ
比較的、低予算でも1000千万クラスの超ハイエンドスピーカーと
同レベルの音が得られるのではないか?
その実験の為にスピーカーシステム作りにとりかかることにしました。
幾つかの前提的な条件を立てています。
一つが余りにも重いもの、大き過ぎるものは却下しました。
また専用AMPやプリ部まで含めたシステムでの設計もありとしました。
そして、その場合当然ながらシステムに用いる全ケーブル類も全て含まれる事になります。
私としてはACタップもこの中に入れようと思っています。
VIBRANT以降、そんなことばかり考えています。
(でもケーブルも新構造での新たなスタートを切ったところであります)