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うさぎのうた

『サムライうさぎ』とB'zについて語り、応援するブログ。
イマジネーションの広がるままに書かせていただきます。

第8巻(最終巻) 感想

2008年11月07日 | サムライうさぎ感想・考察
これが、
最後の『サムライうさぎ』
ですね。

最終巻です!


第8巻 サムライうさぎ

●表紙は・・・
以前の記事で予想(希望)した、最終巻の表紙。
その結果は・・・

伍助と志乃のツーショットがメイン。
後ろに門弟たち。
と、うさぎ。
そして福島鉄平先生(笑)。
背景には満月。





とてもいい表紙だと思います!

なんとなく第1巻を思わせる構図なのも、
ニヤリとさせられます。

何気に、伍助と志乃のツーショットがメインの表紙って
少ないんですよね。

第1巻と4巻だけかな?。
しかも4巻は背後のあの人の印象が強すぎる(笑)。

やはり、『サムライうさぎ』はふたりの物語です。

裏表紙をめくると、ミツキとマサツネ!
これも嬉しい!


カバーをはずせば、あの人この人・・・

なにげに背表紙が清木なのが嬉しかった・・・。
形式的には完全な悪役なんですが、
彼もこの物語の奥深さ・味わい深さに大いに貢献してますから・・・。

何より、その人間臭さが好きです。

●読者サービス満載の人気投票まんが!
物語の内容に関しては、
連載中にリアルタイムで記事を書き倒していたので、
とりあえず省略します。
(そういえば、ちょうどこの巻収録の話からブログ始めたんだよな・・・)
文句なしの内容ですしね!

注目のおまけページ、
まずは人気投票の結果公表まんが!

使い捨てキャラ(笑)、亡くなったキャラまで登場して、
ファンにとっては嬉しい限りです!

僕は以前からひそかに

「連載が続けば、モリタイシ先生の『いでじゅう!』みたいに
 人気投票の結果発表だけで1週使ったりしないかな~」

なんて思ってたので、
これはツボでした。

個人的には、
うさぎ道場と講武館の試合の後の話、と勝手に決めて読んでます(笑)。

なんか、それがしっくりきます。
清木と鰐淵さんの掛け合いがなんかコミカルに見えるし、
(清木が柔和になった?)
菅谷の目が正常に戻ってるかんじだし・・・
(単に作画省略してるだけかもしれませんが)


流人たちは鰐淵さん家の下屋敷に!

うおー!
ついに流人たちの消息がつかめたー!!

あの試合後に鰐淵さんが
「あの五人の身柄・・・ひとまずオレが預かろう」
と言ってましたが、まだ預かったままの様子。

Wikipedia大先生によると、
下屋敷とは
「郊外にある大名の別邸。より私的な空間」
「貯蔵場・菜園として利用」
などとあります。

超法規的措置で、
長期的かつ私的に預かっているんでしょうかね。

とりあえず、みんな相変わらず仲良さそうです。
(飛鳥も顔を出してますし!)

もちろん、流人たちは罪人ですし、
多くの人を殺めました。
(まあそこは講武館も似たようなもんかもしれませんが・・・)

でも、もし許されるのならば、
個人的には、
彼らには生きていてほしいですね。

死罪以外の何らかの形で、
罪を償う機会が与えられることを祈っています・・・。


そしてそして、
まさかの再登場、穂波の友人!!
14票も入ってるっ!!

白い羽織を着てないところを見ると、
彼も講武館を辞めたんでしょうかね。

しな菜に2票(笑)
よかったっスね!


そして最後は、
1位の志乃へのごほうび!
望むものなんでも!





僕はてっきり、
志乃が「ん~、じゃあ、赤ちゃんがほしい!」
と爆弾発言をして、
その流れで次のページから特別編に突入するんだと思いました(笑)。

志乃の望んだものは・・・

「あ おミソ切らしてた!」





くそう!なんて『サムうさ』らしいんだっ!!

●特別読み切り『よしっ!!』
まさかこれが収録されるとは(笑)。

この作品、覚えてます。

もちろん当時は福島鉄平先生のことを
気にしてはいなかったので、
作者が誰かまでは覚えてませんでしたが、
“地味な作品”
として、なんか印象に残ってました(笑)。

4年前に本誌掲載か・・・
もっと昔のような気がするなぁ・・・

しかしながら、
巻末の『あとがき』を見ると、
この作品が『サムライうさぎ』の誕生に
少なからず影響していたことがわかりますね。

描き下ろしイラストがあるあたり、
こだわりを感じます。

しっかし、画風が全然ちがう(笑)。
現在の画風の片鱗がちらほら見えるくらいですね。

●その後のうさぎ達
これ見たときには悶えましたよ・・・

『よしっ!!』が収録されるってことで、
おまけページは少なめかな~
と思っていたので、
これは意外な大サービスでした!

新時代でのワンカットと解説・・・

皆それぞれ、“らしい”その後です。

“料理は摂津、接客はおキヨ、繁盛しないハズもなく、
 毎日千客万来といった様子です。           ”

結婚し、飲み屋を開いた摂津とおキヨさん。

“薄雲”から“おキヨ”に戻ったんですね。

よかった・・・本当によかった(涙)。

しっかし、こりゃ繁盛するでしょう(笑)。
男女モテ神が店やってんだから!

この人たちも、
伍助と志乃とはまた違った“ふたり”を
見せてくれましたよね。

このふたりの間の雰囲気もすごく好きです。


“売れ行きはそこそこですが、
 原料費が米に比べ格段に安いので、
 かなり儲かっているようです。     ”

加代と共に街で酒屋を開いた千代吉。
たくましい青年になりましたね!

七菜村に仕送りをして、村の発展に貢献しているようです。

たしかに、ナナ菜酒の原料費は安い(笑)。
誰か実際に作らないかな・・・
儲かりますよ、こりゃ。


“犯罪者ではありません。”

ロン毛マッチョの用心棒になった反蔵。
中身は変わっていない(成長していない)様子(笑)。

なんか『武装錬金』のヴィクターに似てる(笑)。
半裸だし。

黒い核鉄が似合う男です。

他にもこういうキャラがいるような・・・
『幽遊白書』の雷禅とか?

結局、彼の左目の秘密は明かされませんでしたね。


“多くの家臣が路頭に迷わぬようにする為・・・
 家臣達も今は社員となって幸せに暮らしています。”

家臣たちのために、
財閥を興したマロと良成くん。

良成くんカッコいいな~。
マロ社長の優秀なブレーン、といったところでしょうか。

彼らの会社は、きっと
高橋しん先生の『いいひと。』で言われているような、

「“社長”と“社員”が人の上下を表す言葉ではない」

そんな会社なんでしょう。

CSES(顧客満足度・従業員満足度)の高そうな企業です。

マロの家臣思いっぷりがジーンときます。


“なにぶん平和な村なので、彼の居合いが役に立つ事はありませんが、
 穂波自身もずっとその時が来なければいいと思っています。     ”

実家の村で同心(おまわりさん)となった穂波。

正義感の強い彼らしい職業ですね。

うさぎのカップを持っているあたり、
彼のうさぎ道場に対する思いがうかがえます。

上記の一文が泣ける・・・。
ほなみんの人柄を端的に表していると思います。


“平凡な毎日ですが、とても幸せに過ごしています。
 多分、今以上の毎日なんて無いからでしょう。

 二人はずっとこのままです。            ”

そして、変わらない伍助と志乃。

上記の文は『サムライうさぎ』における
大きなテーマのひとつですよね。

ふたりのこういうところが僕の憧れるところであり、
大好きなところです。

自分の好きな道を歩む。
好きなひとと一緒に過ごす。
これが“幸せ”なのです。


●福島鉄平先生のあとがき
出ました。
出てくれました。

あとがき。

『サムライうさぎ』誕生のきっかけが語られています。


「江戸の武士は結婚相手を自分で選べない」

これがルーツのようです。

確かに伍助も志乃も「結婚」というのが
大きなターニングポイントとなっています。

しかしながら、なんかこのあたりに
清木の過去を解く手掛かりがありそうですね・・・。

これがこの作品のテーマだとしたら、
主人公だけでなく主人公のライバル(すなわち清木)にも
かなりの比重で適用されていてもおかしくないですよね。

いずれ、ゆっくり考えてみたいです。


ボツ時代の長かった鉄平先生。

でも、それでもめげずに頑張ってくれたおかげで、
そして、
「面白ければ大抵の事はセーフ」
という、『バクマン。』の編集長や川口たろう先生のような助言があったおかげで、
僕たちは伍助と志乃に出会うことができました。

本当に、感謝いたします!

“もう伍助も志乃も「む!」とか「えへへ!」とか言わなくなってしまうと思うと
 すごく寂しいですが、

 こんなにも自分で好きになれる作品を創る事が出来たのは、
 本当に良かったと思います。 ”


良い漫画になると、
作者が描くときにはキャラが勝手にしゃべり出すと言います。

僕としては、
『サムライうさぎ』のキャラたちがいなくなるわけではないので、
巻頭コメントにあるようにこれで“お別れ”とは思っていません。
(思いたくない、という方が正しいですね)

しかし、それはあくまで読者の視点での話。

物語の作り手としては、
もう描く機会を与えられない。
それはすなわち、
彼らがしゃべり出すことはもう無い。

物語を創る者だけが知る寂しさなんでしょう。

それを思うと、僕も

「あぁ、本当に、これが最後なんだな・・・」

とあらためて実感してしまって、
とても寂しいです。


しかしそれでも、
『サムライうさぎ』という作品は、
作者からたくさんの愛情を注がれて創られてきた。

これは、本当に素晴らしいこと。

読者としても、これはとても嬉しいことです。

『サムライうさぎ』は、幸せな作品だと思います。


鉄平先生の諦めないガッツと温かい愛情が、
この作品を生んだ。

『サムライうさぎ』は、
福島鉄平という“うさぎ”によって描き出された物語なのです。


そして、あとがきの最後には、
ファンとしてはグッとくるワンカットのイラスト。

締めくくりにふさわしいワンシーンです。




以上が、最後の『サムライうさぎ』です。

ありきたりな言葉ではありますが、
この物語に、伍助と志乃に出会えてよかった。


最後に、
このような場で何なんですが、
ぜひ申し上げたい。

福島鉄平先生、本当におつかれさまでした。

そして、心から感謝いたします。
ありがとうございました。





またいつか、
ジャンプ本誌でお会いできるのを楽しみにしています!

それではまた。

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