転院先へ引き継ぐ為の知力体力測定を行った。
知力測定は、いわゆるIQテストと言われるもの。
パターン認識や言葉の意味、そして記号と数字の組み合わせ問題。早さだけでなく正確さが求められるやつだ。
簡単なクイズもあった。
「荒城の月の作曲者は?」
「広島に原爆が落ちた年は?」
など、やたらと歴史問題が多く
しかも昭和初期の事ばかり。
それらは高齢者には常識問題かもしれないが
ただでさえ歴史が苦手な私にとって
非常に頭を悩ませる問題だった。
後で診断結果を教えてくれるという
楽しみにしていよう。
体力測定は麻痺した左半身の可動域と出力計測
握力は右44kgf、左27kgf
右に対して左は6割の力しか出ていない。
この3週間で完全麻痺から歩けるようになったし
手で物をつかめるようになったが
こうやって数字として表されると
まだまだ職場復帰には程遠いと感じる。
長い道のりを、一歩一歩慌てずに進もう。
測定後、リハビリ士と雑談している中で
病床のティッシュを使い切った話をしたところ
「コンビニまで一緒に歩きましょう!」
と素敵な提案があった。
地下一階にある病院のコンビニは
私の好きなヤマザキデイリーストア。
ここへ行くことをリハビリの最終目標としていた
自分の足で歩いていくこと。
転院日まで2日を残して見事達成。
もう嬉しくて嬉しくて
一番高いボックスティッシュを買った。
ベッドに戻り、リハビリ士が去った後
一人嬉し泣きして
開封一番のティッシュで涙を拭いた。