微生物の個体数は、土1g当たり約30億個。
1㎡の畑で、栽培に使う作土の総重量は約100kg。
その中で、生き物が占める割合は0.7%で約700g。
その95%が微生物(土壌微生物)だと考えられています。
植物の根は人間に例えると、腸だと言われています。
生命の維持や生長に必要な養分を、そこから吸収するからでしょう。
人間の腸には「常在菌」というかたちで、さまざまな種類の
微生物がすんでいるように、植物の根やその周囲にも
さまざまな微生物がすんでいて、植物の生長に役立っています。
微生物のうち、人工的に培養できるのは全体の1%。
しかも、そのうちで研究が進んでいるのは1割。
つまり、働きまでわかっている微生物は0.1%にしかすぎず、
残りの99.9%は働きのよくわからない「ただの微生物」
ということになります。
0.1%の中には人間にとって不利益をもたらす病原菌もいる半面、
人間にとって有用な微生物もいます。
その中に、1種類だけでなににでも役立つ万能微生物が存在するとは、
とても考えられません。
しかし人間が大昔から酒や漬物などに菌を活用してきたように、
一芸に秀でた特定の微生物を、ある程度まで制御することは可能です。
こうした有用な微生物を味方につけると、野菜が良く育ち、
栽培が楽になります。
ーー木嶋利男農学博士・菌は畑の救世主 よりーー
この素晴らしい微生物たちは、とても気まぐれ・気分屋 なんです。
(私に似て・・・)
そのうえ化学農薬・肥料の過剰投与による死滅・減少・機能停止や
単種連作によるバランスの崩壊等
微生物を取り巻く環境も悪くなっています。
そのようなことから、最近の野菜は昔に比べ
味が落ちた・栄養素が減った・害になることも考えられる等々
評されるようになりました。
なんとか微生物の活躍できるバランスのとれた土壌環境を
自然の素材で取り戻そうとしています。
これが難しい! 微生物は、一筋縄ではいきません。
二筋縄・三筋縄・・くらい必要なのかも。
あの手この手で、この「美生物」にアプローチしたいと思います。