庭園礼賛

庭園の魅力・古庭園から現代庭園

平城宮東院庭園・奈良県奈良市

2007年06月02日 09時57分56秒 | 奈良県
この平城宮東院庭園は昭和の時代に発掘され、平成になって公開されるようになった天平の池泉回遊式庭園だ。
優雅な線をもつ池の北側に築山石組みを有し、西南部に中島があり景観の焦点になっている。
出島の先端部の景石などもあわせて優美な庭園になっている。


私はこの庭園を自分の眼で見るまで日本式庭園は平安時代から整った形をもって出現すると思っていたが、実は奈良時代にすでにこうして存在していたことをこの庭園は証明している。
優雅な線を持った水際の曲線、中島、玉石による磯、石組集団。
その後の日本庭園の要素が穏やかに配置されている。
以下の写真は平成17年に撮影したもの。


出島の先端部分の景石の意匠。
たいへんおおらかな表現であると思う。
そしてそれとともにひときわ美しいのが築山の集団石組みだ。





慈光院・奈良県大和郡山市

2007年05月16日 09時55分50秒 | 奈良県
片桐石州創建の臨済宗大徳寺派の寺院。


趣ある参道を抜けると山門。





境内は寺院というよりも茶室露地の雰囲気です。


書院からの庭園を観ます。

白砂と刈り込みによる造形の庭で、奥行きを感じさせる植栽配置がされているようです。

またいくつか配置されている手水鉢も見ごたえのあるものです。



二畳台目の茶室



そして三畳台目の茶室がある

趣き有る参道、山門などのアプローチから書院に入り暫く身をおいていると、大変簡素で心が軽くなるような気がしてきます。