富士山を遥か遠くに眺める日々

2017年富士山のすそ野から転居
本や映画、テレビなどから感動、
感心した言葉を書き留めていく

みんな『ど』がつく

2024-01-17 21:34:23 | 名文
 元旦早々石川県で発生した大地震、甚大な被害を
目の当たりにして本当にお気の毒に思うと同時に
「明日は我が身」と自身に置き換えてみている人は多いと思う

新年明けて半月が過ぎた
先月17日に吊るした干し柿....
 1ヶ月後
食べ頃になった

昨日1月16日は小野田寛郎さんの命日、
旧陸軍少尉だった小野田さんは、戦後も投降を
拒んで派遣されたフィリピン、ルバング島で
30年近く山中生活をしていた
元上官の命令でようやく投降して帰国したのは
1974年当時大きなニュースになった
その後三度も大変身しながら人生を進化させた

帰国から1年余りでブラジルへ渡り、
原野を独力で開墾し、牧場経営で成功した
(小野田さんのことば)
 
「ルバング島では牛をうって(撃って)
食べていました
 ブラジルでは牛をうって(売って)
食べています」

ブラジルから帰国後
1989年、子どもたちのために
「小野田自然塾」を開設  
「力強く生きる健康な体、 
 何になりたいかを見つけ、
 そうなってみせる自信」
「何をやるにも努力、度胸、度量だね、
 みんな『ど』がつく」
と子どもたちに語り続けた

自分に課せられた使命を果たすべく
努力と苦労を惜しまず
生き抜いた91年の人生
2014年1月16日に亡くなった








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消しゴムの役割は消すことじゃなく。。。

2023-12-04 15:04:48 | 名文
最近始めた色鉛筆で描く『大人の塗り絵』

小学生の頃は色付きにムラができて
あまり好きではなかった色鉛筆
消しゴムを使うと、光を表現できると知った
(何を今さら....と言われそう!!)
 
昨日、その思いを追認してくれるかのような
テレビコマーシャルが流れてきた
『消しゴムの本当の役割は 間違いを消すことじゃなく
消しゴムは光を与える道具だ』
大塚製薬「カロリーメイト」のCM
受験生の傍らにいて「光も影も栄養にする」
というコンセプトらしい

この「消しゴムの役割は......」は
羽賀翔一さん(マンガ家)の 「ケシゴムライフ」に
描かれている言葉
(ちなみに羽賀翔一さんは『君たちはどう生きるか』の
作者としても有名)
「ケシゴムライフ」は羽賀さんが幼い頃のお祖父さんとの
交流を思い出して描いた作品とのこと。その中で
 
消しゴムはいつも傍らにいて
えんぴつに向かって こう囁いている
「大丈夫、僕がついている、だから思いきり紙の上を走ればいい」
消しゴムの本当の役割は
「間違えたっていいんだよ」 ってえんぴつに安心させることだ よー
「人生にも消しゴムが必要だ」

進む道を間違わないように生きるのも
大切だけれど....たった一度の自分の人生を
窮屈にしてしまうし、面白みに欠けることにもなるだろう
「間違ったとしても消しゴムで消してやり直したらいいんだよ」
と、傍でささやいてくれる大人がいたら
子どもも若者たちも安心するだろうな


「大丈夫、僕がついている、だから思い切り....走れ」
どんなにか勇気と希望を与え、励ます言葉になったことか
羽賀翔一さんのお祖父さんのように
『光を与える』消しゴムのように
なれたらいいね....

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言いたくても言えない時は....

2023-07-03 16:17:07 | 名文
文具メーカーのPILOT が企業広告文を
毎年出している。 もう10年以上も前になるが、
当時強く共感を覚えたことを今でも思い出す、その広告文は:

「言えないことの方が多いから、人は書くのだと思う」
聞いて欲しいけれど、言い出せないでいること
胸の奥にずっとたまっている何か
声にするにはたくさんの勇気がいるから
まず書いてみる

文章に句読点があるように、息継ぎすることも
立ち止まることもかけがえのない時間
あなたの体から溢れ出た言葉たちで
白い紙がうまった頃、あなたの気持ちが少し
軽くなっていたら、うれしい

「1本のペンがあれば人は
 笑ったり泣いたりできる」

あの時、あの場所で、あの人に
「言いたくても言えなかった」と
不甲斐ない自分を嘆いたり、悔やんだり。。。
この広告文は気分が落ち込んでいる時
『そんな経験はあなただけでなく誰にでもあること』と、
そっと気付かせてくれ、
優しく気分転換を促してくれている

パイロットから毎年、人の心の機微をすくいとった
名文が企業広告として紹介されるが
ペンで書くことは少なくなった昨今、それでも
『万年筆✒️のパイロット』を応援したくなる所以💌


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