アルバム・カバー曲2曲めは、これまた戦前の1940年(昭和15年)に発表された「新妻鏡」です。Kiinaの歌唱はこちら↓
https://m.youtube.com/watch?v=FPmqGnf_dUA#bottom-sheet
歌詞は歌ネットより。
https://www.uta-net.com/song/209669/
佐藤惣之助さん作詞、古賀政男さん作曲の同名の映画の主題歌ですが、創唱者の霧島昇さんは珍しく松原操さんではなく二葉あき子さんと掛け合いで歌ってらっしゃいます。(もう一曲の「目ンない千鳥」は霧島さんと松原さんです)
戦後に島倉千代子さんがカバーされています。私が小さい頃にテレビの昼ドラでやっていた時にも流れていたのでしょうか、ドラマのストーリーよりも「新妻鏡」の歌の方を覚えてしまって、よく大声で歌っていました。
映画のストーリーは小島政二郎さん原作の波瀾万丈の純愛もので、山田五十鈴さんが盲目のヒロインを演じています。
Kiinaは「映画のシーンが蘇ってきます。難しい曲でしたが、挑戦させていただきました」とお話ししていましたが、少し演歌調の発声で歌っていますね。私としては、もう少し力を抜いて歌った方が苦難を乗り越えて純愛を貫いたふたりの物語が浮き出てきたんじゃないかな?と感じました。
有名な懐メロなので島倉さんだけでなく色々な歌手の方がカバーされています。
お若い頃の細川たかしさんの「新妻鏡」の歌声がとても綺麗で優しくて、失礼ながらちょっと意外に感じてしまいました。そう言えば、細川さんはお若い頃はスッキリした爽やか青年でいらっしゃいましたよね?
今は人並み外れた声量だけがクローズアップされている感がなきにしもあらずですが、迫力満点の「望郷じょんから」だけでなく、きっと今だって「新妻鏡」をお歌いになれば綺麗な優しい声で歌われるだろうと、そんなことを思いました。
余談ですが、「新妻鏡」は歌詞が4番まであるのですが、霧島昇さんも島倉さんもKiinaもそのうちの1番、2番、4番を吹きこんでいます。
作曲者の古賀先生のお弟子だった大川栄策さんだけが1番、2番、3番で歌ってらっしゃいました。