たたたた日記

趣味に生きたい。落語とジャズと街歩き。

「テュラテュラの萬橘」では?

2012年11月28日 | 落語会など
 夜、冬が始まるような寒さが感じられる中、銀座方面からてくてく歩いて築地・ブディストホールへ。

 <第47回三遊亭きつつき勉強会>
 三遊亭好の助  代脈
 三遊亭きつつき 代書屋
 林家正蔵    七段目

 仲入り
 
 きつつき    井戸の茶碗

 間もなく「三遊亭萬橘」を襲名するきつつきの勉強会。アンケートに「ヘラヘラの万橘と呼ばれた先代、当代は○○の萬橘?」という設問があったので、ロシア民謡「1週間」になぞらえて、1週間休みなく働けるようにとの願いを込めて「テュラテュラの萬橘」と書いておいた。採用されないだろうけれども。

 開口一番の好の助は、どうやらボナ植木(ナポレオンズ)の息子のよう。間違ったらごめんなさい。代脈は何となく覇気がない。アウェー戦をもっとやった方がいいかもしれない。芸術協会の若手あたりと。

 きつつきは、風貌は若い頃の古舘伊知郎に似ている。代書屋も、上方落語のやり方で、パワフルな感じで展開。欲を言えば、ブスでデブ(多分)な女性客の描写が、何だか女性に全然見えなかった。この辺、たとえば森三中の大島美幸とか、渡辺直美あたりをイメージさせてくれる演技がほしい。ちなみにこれが柳原可奈子だと達者すぎるし、最近痩せてちょっとかわいくなってしまっている。

 ゲストの林家正蔵は、痩せた松村邦洋。歌舞伎界の批判めいたものをひとくさりしてから、七段目に。案外、こういう妄想・自演系の噺って、この人は面白いかもしれない。楽しめた。でも、よくこうした二つ目の会のゲスト出演を受けたものだ。客席も、100人入っていないようだったけれども。

 トリネタの「井戸の茶碗」が、これまたパワフル。あんなに威厳のない千代田ト斎で噺が成立するのかという驚き。正直清兵衛さんのキャラが、きつつきの分身のようで面白かったが、やはり弱点は娘の演技か。さん喬のように、とは言わないまでも、てらいなく「娘」を演じる技量をぜひ身に着けてほしい。このへん、あの人気者・志の輔はあきらめてしまっているようで、落語の中に出てくる娘は極端に会話が少ない一方で、柴田理恵のようなおかみさんが頻出する。

 でも、同世代の若手真打ちに混ぜても、特に遜色のない技量と見た。あとは何だろうか。売れるためには何が足りないのだろうか。それが分かれば苦労はしないか。恋で苦労がしてみたい、なんてね。

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