TAOコンサル『美術史からの思索』

「ルネッサンス~東洋美術」
「ぜひ見ておきたい展覧会」

ナポリ宮廷の美の傑作、カポディモンテ美術館展

2010年07月21日 | ルネッサンスなど西洋美術を見る眼
 国立西洋美術館でイタリアを代表する美術館の一つ、カポディモンテ美術館展が開催中である。ナポリを見下ろす丘の上に建つこの美術館は、ブルボン家のカルロ7世によって建造された宮殿をそのまま美術館としたものであり、母方のファルネーゼ家が収集したルネサンス及びバロックの美術品を受け継ぐと共に、ブルボン家が統治したナポリの美術を収蔵、膨大なコレクションとなっている。

 そんな訳で、今回の展覧会にはルネサンスからバロックまでの名品が展示され、見応えあるが、私の目に止まったのは、今回の目玉出品作、パルミジャーニの『貴婦人の肖像』、グイド・レーニの『アトランテとヒッポメネス』や、ベルナルディーニ・ルイーニの『聖母子』、ティツィアーノの『マグダラのマリア』、エル・グレコの『燃え木でローソクを灯す少年』などであった。(山下)




パルミジャニーノの『貴婦人の肖像』・・緻密な描写の美しさが溢れるような作品である。衣装や毛皮の描き方など凄い。


ベルナルディーノ・ルイーニの『聖母子』・・レオナルドの作品とされてきた気品溢れる作品。背景の黒が明暗効果を出している。

グイド・レーニの『アタランテとヒッポメネス』