◯ テーブル機能を使えば問題解決。
趣味のジョギングをしていて毎日タイムをExcelシートに記録しているとする。自己ベストを示す場合、最小値を返すMIN関数を利用すれば簡単に計算できる。ただし設定の仕方によっては面倒なことが生じる。どういうことか説明しよう。
=MIN(数値1, [数値2],...)

指定した範囲の中から最小値を返す。
①数値1 最初の数値や範囲を指定する。
②数値2,... 省略可能。引数は255個まで指定できる。
計算対象にはテーブルを利用する。
例えばB2:B6にタイムが記録してあり、自己ベスト(最小のタイム)を示すには、MIN関数を用いて、
=MIN(B2:B6)。
とすればよい。しかし、新たなタイムを書き加えるごとにMIN関数の引数を書き換えなければならない。これはあまりにも不便だ。
このような場合、引数の範囲に用いる表はテーブルにしておく。こうしておけば新たなデータを加えるごとに表の範囲を自動的に拡大できる。まず、B7に新たなタイムを書き加える前のシートに戻り、A1を選択して「ホーム」タブの「テーブルとして書式設定」ボタンから好みのデザインを選び、ダイアログボックスが現れたらA1:B1を見出しにして「OK」ボタンを押す。これでA1:B6をテーブルにできた。
現状ではD2の数式は「=MIN(B2:B6)」になっている。では、A7とB7に新たなデータを再度追加して[Enter]キーを押してみよう。テーブルの範囲が自動的に広がって、最新のタイムが自己ベストになった。MIN関数の引数を確認すると、範囲が「B2:B7」に変化しているのが分かる。
グラフと組み合わせるとさらに便利に。
テーブルを利用した計算範囲の自動拡大はグラフにも適用できる。下図は先のジョギングのタイムから作った棒グラフだ。ただ、こんな簡単なグラフでも「日付」がシリアル値の日付になっているとうまくグラフを作れないことがある。前述したように、今回はA列の書式をあらかじめ「表示形式」で「文字列」にしてから「10月1日」などと入力している。
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