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iPhoneの「パスワード」機能を2段階認証用の確認コード生成に使う。

○ 前回はiPhoneの「パスワード」機能を使って、iPhoneで入力したユーザーアカウント(以下、アカウント)とパスワードを「キーチェーン」に保存し、次回以降に自動入力する方法と、新規にアカウントを作成する際に安全性の高いパスワードを自動生成して利用する方法を紹介した。

(写真:伊藤朝輝、以下同じ)
                                               (写真:伊藤朝輝、以下同じ)

今回は2段階認証用のコードを生成する機能を紹介しよう。この機能を利用すると「Google Authenticator」「Microsoft Authenticator」などのアプリが不要になる。

Authenticatorアプリとは?

ログイン時にアカウントとパスワード以外に、数桁の数字などのコードを入力して2段階認証をするWebサービスが増えてきた。2段階認証に用いる確認コードはメールやSMSで送信される場合もあるが、Google AuthenticatorやMicrosoft Authenticatorなどのアプリが利用される場合もある。同様のアプリはほかにも多く存在する。ここではまとめて「Authenticatorアプリ」と呼ぶことにする。

Authenticatorアプリについて簡単におさらいしておこう。Webサービス側で2段階認証を有効にする過程で表示されるQRコードを、Authenticatorアプリで読み取るなどして自分のアカウントとAuthenticatorアプリをあらかじめ連携しておく。

Webサービス側から認証コードを求められた場合に、Authenticatorアプリを起動し、画面に表示されている確認コードを入力するといった使い方をする。

待ち時間がなく、メールやSMSといった通信を介さないため安全性も高い。

Microsoft Authenticatorの例。ここでは3つのWebサービスのアカウントと連携されていて、それぞれ対応するアカウントの確認コードが表示されている
画1、Microsoft Authenticatorの例。ここでは3つのWebサービスのアカウントと連携されていて、それぞれ対応するアカウントの確認コードが表示されている。

しかし、アカウントとパスワードは自動入力されるのに、わざわざ別のアプリを起動して確認コードをコピー・アンド・ペーストするのは面倒に感じないだろうか?

実はiPhoneの「パスワード」にも確認コードを生成する機能が搭載されており、Authenticatorアプリとして使用可能だ。認証コードも自動入力できるためとてもスムーズ。設定方法と使い方を紹介していこう。

「パスワード」機能で確認コードを生成する。

まずは、利用するWebサービス側で2段階認証を有効にする設定を進める。既に他のAuthenticatorアプリと連携して2段階認証を有効にしている場合は、連携を再設定する必要がある。無効にしたのち再度有効にしよう。ここではiPhoneの「Safari」を使って設定する手順を少し丁寧に紹介する。

Authenticatorアプリと連携する段階で画面にQRコードが表示される。QRコードを長押しして「“設定”で開く」をタップすると自動で連携される場合があるが、Webサービスによっては機能しない場合がある。ここではどのWebサービスでも対応できるように連携用のキーを取得してコピー・アンド・ペーストする方法で進めよう。

Webサービス側の2段階認証設定を進めていくと、Authenticatorアプリと連携するためのQRコードが表示されるが、ここでは「手動で入力する」をタップして先に進む(ニンテンドーアカウントの例)
画2、Webサービス側の2段階認証設定を進めていくと、Authenticatorアプリと連携するためのQRコードが表示されるが、ここでは「手動で入力する」をタップして先に進む。
 
画面に表示された連携用のキーを選択してコピーする
画3、画面に表示された連携用のキーを選択してコピーする。

なお、2段階認証を設定するアカウントは、あらかじめ「パスワード」機能で利用できるように登録しておこう。方法は前回の記事を参照してほしい。

関連記事:iPhoneの「パスワード」機能でパスワードを簡単・安全に管理しよう

次にiPhoneの「パスワード」で、設定中のWebサービスのアカウントを表示し、「確認コードを設定」をタップする。続く画面で「設定キーを入力」をタップし、表示されたダイアログに連携用のキーをペーストして「OK」をタップする。これで連携完了だ。アカウント画面に確認コードが表示されるようになる。

「パスワード」で2段階認証を設定するアカウントを開き「確認コードを設定」をタップする
画4、「パスワード」で2段階認証を設定するアカウントを開き「確認コードを設定」をタップする。
 
「設定キーを入力」をタップ
画5、「設定キーを入力」をタップ。
 
Webサービスの画面からコピーした連携用のキーをペーストして「OK」をタップ
画6、Webサービスの画面からコピーした連携用のキーをペーストして「OK」をタップ。
 
連携が完了するとアカウント画面に確認コードが表示されるようになる
画7、連携が完了するとアカウント画面に確認コードが表示されるようになる。

Webサービス側の設定がまだ終わっていないので、Safariに切り替えよう。すると連携確認のために、Authenticatorアプリに表示された確認コードの入力が求められる。通常のAuthenticatorアプリであれば、一度アプリに戻って確認コードをコピーし、Safariの画面にペーストしなければならない。しかし「パスワード」機能と連携した場合は、スクリーンキーボードの上部に「(ドメイン名)の確認コード」と表示されている部分をタップしてその場で確認コードを自動入力できる。

Webサービス側で確認コードを求められた場合は、スクリーンキーボードの上部をタップすると自動入力できる。ここでは連携の完了を確認するために確認コードの入力が求められた
画8、Webサービス側で確認コードを求められた場合は、スクリーンキーボードの上部をタップすると自動入力できる。ここでは連携の完了を確認するために確認コードの入力が求められた。
 
Webサービス側の2段階認証設定が完了した。確認コードを入力できない場合に使用するバックアップキーが表示される
画9、Webサービス側の2段階認証設定が完了した。確認コードを入力できない場合に使用するバックアップキーが表示される。

「パスワード」機能の連携を誤って解除してしまい確認コードを取得できなくなるといった不測の事態に備えて、バックアップコードはコピーして、アカウント画面のメモ欄にペーストしておくと安心だ。

「パスワード」のメモ欄にバックアップコードを貼り付けておくと安心
画10、「パスワード」のメモ欄にバックアップコードを貼り付けておくと安心。

Microsoft AuthenticatorなどのAuthenticatorアプリを利用する場合は、確認コードをコピー・アンド・ペーストしなければならない。またiPhoneを初期化したり機種変更したりした場合に登録した情報の移行方法がややこしかった。

関連記事:iPhone機種変時の厄介事、Microsoftと GoogleのAuthenticatorデータの移行法

ログインできなくなるといった最悪の事態も考えられる。ところが、今回紹介した標準の「パスワード」機能を用いると、確認コードは自動で入力でき、登録した情報はiPhoneの通常のバックアップと復元で簡単に移行できるなどメリットは大きい。ぜひ使ってみてほしい。


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