◯ 見やすく操作しやすいデスクトップ画面を実現、自分好みに仕立てる手順。
パソコンを起動すると最初に表示されるデスクトップ画面。何か操作を始めるときの、まさにスタート(ホーム)画面といえる存在だけに見やすく、操作しやすいのが理想だ(図1)。この章では、自分好みのデスクトップ画面に仕立てる手順を紹介する。
シンプルが一番! 見やすさ重視で壁紙を変更。
真っ先に変更したいのは壁紙だ。Windows標準の壁紙はもちろん、メーカーが用意しているものは写真だったり模様だったりする。カラフルで見栄えが良い半面、デスクトップ画面上のアイコンが見づらくなるという欠点がある。やはり見やすさを重視するなら壁紙は、無地の単色がベストだ。その際、色合いは明るいものより暗めのトーンがお薦め。壁紙とアイコンの明暗差が大きくなり、アイコンがくっきり見えるようになるからだ。
壁紙の変更は簡単。まず、デスクトップ画面の右クリックメニューから「個人用設定」を選択。開いた画面で「背景」を選び、「背景をカスタマイズ」のプルダウンメニューで「単色」に切り替える(図2)。あとは、壁紙にする色を選べばよい。ここでは、上から3段目のダークグレーを選んだ。図1右で示したように、変更後はアプリやフォルダーのアイコンがかなり見やすくなる。
シンプルな壁紙に変更したら、OSのウインドウ内の配色も抑えめにしてトーンをそろえたい。ここでは「ダーク」を選択した(図3)。Windows標準の「ライト」ではウインドウ内の下地が白色だが、ダークだと黒色に変わる。黒地のバックに白文字が浮き上がるので認識しやすい。同時にウインドウが透ける効果もオフにしておく。
これだけでもよいが、見やすくするためにもうひと工夫。タスクバーやタイトルバー、ウインドウ枠などに色を付けておこう。これらのパーツは、OSやアプリの操作で重要な部分。好みの色で目立たせると、メリハリの利いた画面になる(図4)。壁紙やウインドウ内の配色を抑制している分だけ、アクセントカラーの効果を発揮しやすくなる。
アイコンのサイズを大きく! 高精細化によるにじみも解消。
続いて、デスクトップ画面上のアイコンをカスタマイズする。まずは、アイコンのサイズの変更だ。アイコンの大きさは、ディスプレイの大きさや解像度、本特集の1本目で紹介した画面の拡大率などによって変わるが、ここではアイコンそのもののサイズを大きくしたい。
サイズ変更は、デスクトップ画面を右クリックすると現れる「表示」メニューから実行する。標準のアイコンサイズは「中」になっているので、これを「大」に変更する(図5、図6)。大サイズのアイコンは、中サイズよりも約4倍大きく、かなり見やすい。
もし大サイズでも見にくいなら、特大サイズのアイコンに変更しよう。こちらはメニューからは選べないので、「Ctrl」「Shift」「1」の3つのキーを同時に押すキーボードショートカットで実行する(図7)。
最近はディスプレイの高精細化により、アプリのメニューなどの文字がにじむことがある。特に古いアプリを使い続けていると起こりがちだ。もしアプリの文字が見にくいなら、アプリのプロパティで「高DPI設定の変更」を有効にする。これで問題が解消することがある(図8、図9)。
このほか、巨大なごみ箱アイコンを作ったり、よく使うフォルダーをひと目で見分けられるようにアイコンのデザインを変更したりするのも効果的だ。前者は、フリーソフトの「MyTrashCan」を利用する。インストールするだけで、通常の20倍はありそうな巨大なごみ箱が現れる(図10)。使い方は通常のごみ箱と同じだ。ただし、11でこのアプリを実際に試したところ、ごみ箱アイコンが常に画面の最前面に表示された。例えば、Officeアプリをアクティブ状態で操作している最中でも、ごみ箱がその前面に表示されてしまう。この場合、アプリの設定にある「ウインドウレベル」を「通常」に変更すればよい(図11)。
フォルダーアイコンのデザイン変更は、フォルダーのプロパティから実行する(図12)。OS標準のアイコンから選べるほか、PowerPointのアイコンデータから転用することも可能だ(図13~図16)。頻繁に使うフォルダーのデザインを変更して目立たせれば、作業しやすくなるだろう。
最後に昔のOSのデスクトップ画面にあった「PC」(従来のマイコンピュータ)や「コントロールパネル」のアイコンを復活させよう。どちらも必須ではないが、従来通りの操作になじんでいる人にはお勧め。アイコンが非表示になっているだけなので、表示する設定に変更すればよい(図17)。