〇 ExcelのSUBTOTAL関数は11種類の集計ができる関数で、合計のほか数値の個数やデータの個数、最大値、最小値などの計算に対応している。SUBTOTAL関数には、SUBTOTAL関数が算出した値を計算の対象にしないという特徴がある。この特徴を生かして見積書や請求書を作成する手がある。
計算書に関数を活用する。
見積書や請求書では、品目の小計をした後、消費税を求めて、最後に合計を示すことが多い。その際に通常は、小計や合計にSUM関数を利用するのではないか。ここではオーソドックスな方法を紹介した後、SUBTOTAL関数を用いた計算書を示したい。
まず下図で、「小計」を求めるD5を選び、「ホーム」タブの「オートSUM」ボタンをクリックする。
[Enter]キーを押すと「小計」を求められる。さらにD6は「=D5*B6」として10%の消費税を計算する。
D7を選び「オートSUM」ボタンをクリックし、範囲を設定し直す。
[Enter]キーを押すと「合計」を求められた。
改めて「オートSUM」ボタンのいいところは、SUM関数を自動的に入力し、範囲も適切と思われる箇所を選んでくれるところだろう。「合計」の箇所で見たように、範囲が不適切ならば、マウスで選択し直せばよい。
SUBTOTAL関数を用いた計算書。
次にSUBTOTAL関数を用いた計算書を作ってみたい。要領は簡単で、「小計」と「合計」にこの関数を利用する。
先に作った計算書で、D5とD7の数式をクリアし、D5にSUBTOTAL関数を入力する。
[Enter]キーを押す。「小計」を計算できた。「消費税」も算出できた。
D5をコピーしてD7にもSUBTOTAL関数式を入力する。
[Enter]キーを押す。先と同じ結果が返った。
SUBTOTAL関数の「集計方法」には合計の「9」を指定した。一方、D7の数式の範囲を見ると、SUBTOTAL関数で算出した「小計」のD5を含んでいる。しかしSUBTOTAL関数の合計では、この値を除外して他の値の和だけを計算する。この点がSUBTOTAL関数の特徴になる。
今回はシンプルな例で紹介したが、小計が多い計算書ではSUBTOTAL関数の威力は高まる。