〇 米Microsoft(マイクロソフト)は個人が無料で使えるWebサービスを多数提供している。この中から筆者が便利だと思うサービスやその使い方を紹介する。
マイクロソフトのサービスで何より素晴らしいのが、ExcelやWord、PowerPointといったMicrosoft Officeの各アプリがオンラインで使えること。「Office on the web」や「Office Online」などと呼ばれるサービスで、Webブラウザー上でアプリそのものを利用できる。各アプリで作成したファイルをオンラインで管理すると便利なので、今回はその方法も取り上げる。
次に取り上げる「Microsoft Forms」は、アンケート集計アプリだ。最近は米Google(グーグル)「Google Forms」も人気になっているが、マイクロソフトのFormsには便利なツールが提供されているので、それを紹介していこう。
最後に、ごくシンプルな機能なのだが、OneDriveにファイルを置く大きなメリットでもある「履歴」を紹介する。
Office on the webは再現性が高い。
Office on the webの魅力は、Microsoft Officeの各アプリをWebブラウザー上で利用できる点だ。今回はマイクロソフトのEdgeで試したが、グーグルのChromeでも特に問題なく使えている。他のブラウザーでも使えるはずなので、試していただきたい。
ファイルはOneDriveに保存したもののみが利用できるが、新規ファイルの作成にも対応する。Excel、Word、PowerPoint、OneNoteなど多くのアプリが対応しているが、デスクトップ版に比べると機能はかなり劣っている。アプリにもよるが、個人的な感覚では、ExcelやWord、PowerPointは5~6割の機能が利用可能。そもそも、さほど機能が複雑ではないOneNoteは7~8割は使えるだろう。
どちらにしろ、デスクトップ版に比べると機能が少ないのだが、実はよく使う機能はほとんどが網羅されているので、普通の用途ならまず困らない。例えば、Excelなら集計表を作って計算し、グラフを貼り付ける程度はお手のものだ。マクロやVBAを利用できないので、割り切って使いたい。何より、無料なのだから妥協するべきだろう。
ブックマークできるのが便利。
Office Onlineで開いているファイルは、ブラウザーのブックマークで利用できる。考えてみると当たり前のことだが、使ってみるとかなり便利だ。いつでもブックマークから開くことができ、異なるデバイスでもブックマークを共有していれば利用可能だ。
今回は紹介しないが、社内で共有しているデータなどにも便利に使えるはずだ。
Formsでアンケートを作成。
Formsは、アンケートを収集するツールだ。作成はとても簡単で、初めてでも30分とかからないだろう。アンケートはWebブラウザー上で解答する仕組みだ。URLを何らかの形で送ればOK。メールはもちろん、TeamsやLINEで送信してもいい。相手は、パソコンでなくても利用可能で、簡単に解答が収集できる。
解答は、ほぼリアルタイムでFormsに記録されてグラフ化されるのが便利だ。さらに、ボタンを押すだけでデスクトップ版のExcelにファイルを出力できる。デスクトップ版のMicrosoft Officeを持っていない方は、ダウンロードしたファイルをOneDriveにアップロードしてオンライン版のExcelで開けばよいだろう。
OneDriveの履歴が便利だ。
ファイルは、今でもローカルに保存している人も多いだろうが、そろそろクラウドストレージに切り替えてはいかがだろう。おすすめはMicrosoft Officeとの相性がよいOneDriveだ。
今回は使い方ではなく、とても便利な機能の代表選手「バージョン履歴」を紹介する。この機能では、ファイルを保存するごとに前のバージョンを全部取っておいてくれるのだ。万が一大きな編集ミスをしても取り返せる。また、ファイルを共有している際に、誰かが意図しない編集をしても元に戻せる。
単に戻るだけでなく、特定のバージョンのファイルを表示しその段階のものを簡単にダウンロードできるのが素晴らしい。