『ラスタファリズム』とは
農民を中心にして発生した宗教運動。
ラスタファリ運動とも言う。
特定の教祖や開祖は居らず、聖書を聖典としてはいるが、
教義は成文化されていない。
基本的にはアフリカ回帰運動の要素を持ち、
エチオピア帝国最後の皇帝、
ハイレ・セラシエ1世を神であるジャーの化身、
もしくはそれ自身だとする。
名称はハイレ・セラシエの即位以前の名前
『ラス・タファリ・マッコウネン』
(アムハラ語で『タファリ・マッコウネン皇太子』の意)
に由来する。
主義としてはアフリカ回帰主義(またはアフリカ中心主義)を奨励した。
その指向は、ラスタの生活様式全般、
聖なるものとして見ることなどに現れている。
1970年代にレゲエ音楽や、
とりわけジャマイカ生まれのシンガーソングライター、
ボブ・マーレィによって全世界に波及する。
現在でも世界に100万人のラスタファリアニズム運動の
実践者がいると言われる。
なお、ジャマイカの国教はキリスト教(プロテスタント)であって、
ラスタファリズムを信仰するのは全国民の5~10%前後である。
◆英語ではRastafarianism(ラスタファリアニズム)だが、
日本ではラスタファリズムと呼ばれるのが一般的である。