はり半（播半）～創業者～

料亭「はり半」を後世に伝えたい
はり半（播半）～創業者～


「はり半（播半」は播磨出身の平山半兵衛氏によって創業されました。
現在、平山半兵衛氏は大阪天王寺にある一心寺で眠っており、
墓石の近くには「瓢箪の　よき人前や　散りもみじ」と記された石碑も建てられております。
また、墓石は逆さの瓢箪型であることも知られております。
「何故逆さの瓢箪型なのか」については「はり半（播半）」と非常に関係のあるお話なので
またの機会にお伝えさせていただければと思います。

その後、大正昭和にかけて乾御代子氏が女将として経営を切り盛りしました。
この方は、なんと15歳の若さで母から「はり半（播半）」を受け継ぎ、女将となりました。
彼女は第二次世界大戦で末吉橋の本店を焼失した際は自宅の支店を本店にしました。
これらのことは彼女の著書「御代子おぼえがき」にも記されていることから分かります。

そして「はり半（播半）」最後のオーナーとして、日本の現代美術評論の第一人者であり、
京大教養部名誉教授、金沢美術工芸大学長、兵庫陶芸美術館館長でもある、乾由明氏が受け継ぎました。

彼は日本の名品とも言える陶磁器に囲まれて育った影響もあり、
就任当初はその陶磁器を古臭いと反発しておりましたが、
後に日本文化の独自性に着目するに当たり、評価するようになりました。

ただ、時代の流れ・不況に抗うことができず、
彼の代で「はり半（播半）」はその歴史に幕を下ろす流れとなりました。


それでは、また次回。


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