たま日記。

オーストラリアはメルボルン
レストランで働く日々。
食べることの幸せ
作ることの楽しさを伝えられたら。

価値観の揺らぎ。

2014年01月20日 | つぶやき。
オーストラリア人の友達が、今度33歳になる。
今はイギリスに住んでる。
誕生日会はロンドン市内のどっかで飲み会。
その飲み会、実はチャリティになっていて、
彼に飲み代をおごるとその一部が、
汚染水しか飲めない国の子供達を救う寄付金になる。
詳しくはまだ知らないけど、
今のところ33人分の水が確保されているんだって。

・・・目がパチパチしたよ。

かわいそうかわいそうと言って同情したところで現状は変わらない。
飲んで、食べて、多いに楽しんだら、それが何人かの命を救う。
結局、お金だとは言ってない。
でも、
愛だけでは世界は救われない、瞬間。
音楽だけでは飢餓はなくならない、まさにそういうこと。

やり方は色々あるのだろうけど、
どうしても私は水不足と聞くと雨乞いを始めるような人だから。
確かにそれで雨が降れば広い面積が助かるんだろうけど、
水道の蛇口をひねってバケツに入れて、
それを隣の畑にまく、ってことも選択肢として持っていたい。
幼稚な発想、単純な発想、お金が必要だという発想。
そして、大事なのはつべこべ言わずに動くこと。
やり方が美しいだの納得いかないだのでごねていたら何も救えない。

そんなことをつきつけられた友達の行動。

こうでありたい、という姿。

2014年01月10日 | つぶやき。
石川さゆり「津軽海峡冬景色」

最近、歌手でも芸人でも、大勢の画が多いことに気付く。
メンバーの数が多かったり、呼ばれているゲストの数が多かったり、とにかくテレビの画面に映る人間の数が多い。
別にそれが悪いってわけじゃあないんだけど、そんなのを見慣れてたから、ハッとした。
ステージにたった一人で立つ人の、潔さ、凛とした姿、会場全体を包まんとするオーラ、覚悟、気合い、、、なんというか、人ひとりの持つエネルギーの大きさを再確認した感じ。
とりわけ海外に居る私にとっては、彼女の白と黒のみでデザインされた着物や、それに合った舞台、彼女の仕草や歌唱力、、、「あぁ、すてきだなぁ、日本人。」とプラスαな部分も。
私は大勢とか大多数とか、たくさんとかよりも、一つでも凛としたものが好き。
多すぎてごちゃごちゃになっているよりも、寂しく見えても一人で居るのが好き。
大勢だと確かに安心するんだろうけど、一人で居る強さってものをなくしたくない。
どこまでも大きくなれる可能性が誰にでもあるのに、大勢の中で埋もれて小さく居たらもったいないって思うし。
世の中、数のパワーみたいなのがあって、出る杭は打たれる的な。それに対しての反発心があってのことかもしれないけど。

ただ自分にはあんな大きなステージに立てるような度胸はまだないから、これからの課題。

大晦日。2013年総括。

2013年12月31日 | つぶやき。
あっという間に今年も今日が最後。
2013年は何となくで始まって、大きなことがボン、ボボンと起こって、気がつけば私の人生でベスト5くらいに記憶に残る一年でした。

来年はさらにそれを上回るほどに良い一年にしたいと思います。
いや、しなければいけません。

仕事に対する自信。

2013年02月17日 | つぶやき。
自転車に乗れるようになったとき、
クロールの息継ぎができるようになったとき、
鉄棒で逆上がりができるようになったとき、
けん玉で大皿に乗せれるようになったとき、
ヨーヨーがスパンっと手に戻ってきたとき、
アイススケート、
一輪車、
フラフープ、
スノーボード、
スキップ、
ギャロップ、
ボタンかけ、
逆立ち、
跳び箱、
 ・
 ・
 ・
コツをつかむ瞬間。
「出来る」と言える瞬間。

シェフになるためにメルボルンにやってきて、もうすぐ4年。
今は4つ星半(惜しいなぁ。。。)のホテルで働いている。
製菓のキッチンを合わせると、キッチンが5つ。
約80人のシェフが働いているという場所。
私の居るMDR(メンバーズダイニングルーム)というレストランは、
その中でも一番値段の高い料理を出す場所。
多いときで130人のお客さんがやってくる。

去年の2月から働いて、もうすぐ1年。
朝の9時半から夜は10時過ぎまで、
人より仕事が遅いような気がして
休み時間を短くとってその分仕事。
それでも準備は終わらなくて
いつも「あれもしなきゃ、これもしなきゃ」というプレッシャーに追われてた。
予約の数が100を超える日なんかはもう大変。
終わらないんじゃないか、っていう不安の中で
膨大な数の準備を時間に無駄が無いようこなしていく。

準備が終わればサービス開始。
作った料理を盛りつけなきゃいけない。
どんどん追いかけて来る伝票。
英語がまだ得意じゃないから、読むだけでも一苦労。
覚えたと思ったら「あれ、なんだったっけ?」の繰り返し。
新しいテーブルには前菜が。
前菜が終わったテーブルにはメインが。
メインが終わったテーブルにはデザートが。
メインが出て、前菜も出て、またメインになって、、、
訳が分からないままに気がついたらサービス終了。
数えてる暇も、ゆうちょに眺めてる暇も無し。
そしてまた新しい一日が待ってる。
新たなる戦いの日と呼んでもいいくらいの気持ち(笑)

ストレス、ストレス、ストレス。
プレッシャー、プレッシャー、プレッシャー。
心拍数も上がれば、手も震えます。
本当に追いつめられると、頭はグラグラ言います。
もっと出来るように、もっと早く、もっと効率良く、、、
自分はまだまだ新米だから、という気持ちがあって
どうやれば他のシェフに追いつくかと考えながら働いていた日々。
自分へのダメだしが多くて、毎日負け試合の気分。
疲労と合わせて、結構冷静さを欠いてたと思う。

それが去年の暮れにノエルが辞めるとき、2つくらいアドバイスをくれた。
タマキはこうだよ、って感じで。
尊敬してた彼に同目線でのアドバイスもらえたことがちょっと自信につながったのと、
的をいたアドバイスで今まで狭くなってた視野がちょっと広くなった。
頑張ろうと思うあまりに、心も身体もギュッと固くして仕事をしてたみたいで、
それを意図的に余裕を持たせて、ある程度の楽観的な姿勢で仕事をするようになった。
そしたらなんだか上手くいくようになった。
出来上がるものも質が良くなった気がするし、
最悪な状況もうまく回避できるようになった。

コトン、と何かが腑に落ちた感じ。

今まで自分が出来ないと思いながらもこなしていた仕事の内容が
実は誰でも出来る量じゃないってことをシェフから言われたり、
他のシェフが3人かかっても出来なかったり。
あぁ、出来てたんだね、私。
このままで良かったんだね。
自信を持って仕事が出来るってことの素晴らしさ。
自分はシェフだという誇り。
小さいけれど、大きな大きなコツをつかんだ瞬間。

迷走中。。。

2012年12月13日 | つぶやき。
「三つ子の魂、百まで」とは良く言ったもんですね。
基本的に自分の部屋の構造は、初めて自分の部屋をもらった頃から何ら変わっちゃいません。
勉強机に本棚。
机の上には首が動かせるライト。
電源コードのスイッチを見失わないように髪の毛用の大きなクリップで止めてある。
ペン立てにはほぼ満タンにペン。
その内の9割が使っていないペン。この割合も変わらず。
ハサミと耳かきが必ず入っているのも変わらず。
そのペン立てはトマト缶の紙を剥がしたヤツ。
カッターが2本。
要らんレシートが意外に場所を取っていて、捨てればいいものを、捨て「られ」ない。
(何のパワーが働いているのかは謎)
お土産の類いが、必ず6つくらい。
飲みかけのコーヒーか紅茶のマグカップがひとつ。
具合のいい時は、セロテープが端の方で待機。
あ!鉛筆削りが居ない!
彼は日本に残して来たっきりですね。

壁には何らかの地図&ポストカード。
・・・どんだけおりこうさんなんだか。
地図、て。
今も素晴らしいことに、世界地図、イタリアの地図(2枚)、なぜかニューヨーク市の地図。
知らずに買ってんねんなぁ。これが。

そんな昔なじみの空間の中、
これまた学生時代に飽きるほど聞いた、ブルーグラスという音楽。
聴けば聴くほどに、不思議な感覚。
そんなに刷り込まれるまで聴いてたのかしら。。。?
ただ今、The Devil Went Down To Berkely が。
多々ある音楽のジャンルの中でも、ここまで入り込んで来るものはないのです。
もしあの時に入っていたのがフォークソングサークルだったなら、
今、私はかぐや姫なんか聴いてるのかしら(笑)
いや、きっと違うなぁ。
ブルーグラスがブルーグラスゆえの、今のこの時間なんだと思う。

ブルーグラスが流れ、世界地図とにらめっこ(笑)
そういえば昔は地図の真ん中から右半分しかあんまり見なかったけど、
今は全部がなんとなく身近に感じるかな。
エリックなんて南極でシェフしてたくらいだし。

変わらない自分の空間と変わらない自分の中の感性。
世界は動いて、あの手この手で揺さぶって来るけれど、
ことんと落ち着いている場所は同じ。
今の私はそのぶれないコアってものをもう少し大きくしようとしている。
気付いたらちょっと大きくなってたくらいの速度でしかないけど、
ここを見失わないことが大切。