
深夜、不穏な空気を背負って彼が帰ってきた。
フラッフラしながらコップ2杯の水を飲み、
そのままお布団へ。むーうとうめきながら半身を起こしてはごろん、
ごろん。
飲みすぎたときの苦しみは七転八倒。四文字熟語を体現しておられる。
下戸の私にも何回かはそういうことがあったのを思い出す。
ぴくっとしたのを合図にトイレへ誘う。
胃洗浄用にペットボトルの水を持たせる。
しばし。
流水音とともにトイレから出てきた彼、目がしんでいる。
聞けば、どうやらサシで6時間バーボンを。そりゃできあがるわと納得。
倒れ込むようにして彼は眠ったが、ときおり
おうっぷ
と、寝息に咳のようなものが混じる。(こいつぁまだ油断ならねえ)
トイレ案内人として彼を監視しながら一夜が明けた。
ふとんは無事だった……。なんとさわやかな天気だろう。
「泥酔お持ち帰り」ということばがあって
実際それはそれなりに機能しているのを知っているが
本当に泥酔したひとをどうにかするのは至難のワザ。
大半は双方思惑通りにコトが運んでいるのではないかと推論している
徹夜明け。
予定をひとつキャンセルした。
/写真はケータイで。
…うん、‘泥酔お持ち帰り’ってやつは、そういう意味で、時代劇のお代官様がお女中の帯をほどく「あ~れ~~」ってやつに似ているかもしれませんね(なんのこっちゃ、笑)。
あるいは、ロープに振って帰ってくるプロレスのお決まりのような。
二日酔いには、インスタントでもなんでも味噌汁がいいですよ。
それから、りんご。りんごジュースでも。
からだがそれを求めます。
でもあとから知ったんですけれど、それってとても理に適ってるらしいですよ。
おつかれさまでした。
キーボードをカタカタ打っていたので、
看病という看病はしていないのです。
翌朝にはケロッとしていたのをみて、
「飲めるひとのアルコール分解酵素の凄さ」を
見せつけられた思いです。
みえないルールのなかのちょいとした駆け引きは
慣れた人とすると刺激的でおもしろいですね。
不意打ちがあったりなかったり。
ご心配ありがとうございますー☆