ホモ・パックス

ぼくは以前、もう10年も前だけど　プラネタリウム用のシナリオで　こういう部分を書きました。
人間には闘争本能という古い遺伝子があって未来もそれがあるためにいつまでも戦争をしていた。
2000年代からインターネットによってつながった世界のコンピュータは、じつは一つになり新しい形の生命体として存在していた。
人間はそれを知らなかったのだが、これで世界の破滅というような核戦争になる前に　コンピュータはそれを止めた。
その後、コンピュータは、世界中のディスプレイを使い、ある信号を送った。
それは人間の脳に働きかけ、人類の凶暴性を消去するプログラムだった。
地球に本当の平和が訪れた。
そんなストーリーでした。
先日、タイトルに惹かれて買った本、長沼敦　著「わたしたちは進化できるか」。
結論として、人類は遺伝子から凶暴な部分を削除しなければならない。
でなければ、絶滅しかないだろう。
最近の遺伝子技術はめざましいものがあります。
その技術で遺伝子を改造し、もっと平和で協調的な新人類を造り出すべき。
著者はそんな新しい人類を　homo pax　と名付けていました。
paxとは平和　という意味だそうです。
そんな提案で締めくくられていました。
ぼくは、生物学や遺伝子のことは素人ですが、専門の人でも、同じ事を考えていたことに驚きました。