そんな風が
凄く、好き
でも、恥ずかしいから
いつも、こっそりと
夢中になり
こっそりと
熱狂している
本当、おまえは
暗いよな
だから、夢中には
なったとしても
他人に、気づかれたら
そうじゃないふり
つとめて、平静を
装おうとしたよね
だから、他人と
一緒に、なれて
熱狂したこと
そんなこと
あったかな
いや、子どもの
おまえには
少しは、あったな
実は、お調子者
そのおまえの
地は、隠していた
重い人見知りの
とことんな臆病
その、分厚い殻
でも、時として
破れることも、あった
子どものおまえの
必死の意識
抑制の堰を
突き崩し
呑み込んで
夢中のおまえ
迸る気持ち
熱狂
無意識、無秩序
剥き出されていた
…思春期で
おまえは
より強い抑制
熱狂の圧殺
それを、覚えて
やがて、夢中が
消え失せた
意識の散漫
虚無…
大人のおまえは
少しは、夢中も
甦していて
時としては
熱狂も
したりしたかな
ひとりで、だけど
でも、夢中は
やがて、直ぐに
散漫に、蒸散して
熱狂は
跡形もなく
凍りついて、虚無
そんな
繰り返しだったな
多分、今も
そんな風
結局、いつも
散漫
やがて
凍りついている
意識…
