文字盤と針の取り外しは、特に慎重にします。
文字盤は汚れを付けると取れないんですよ。
しかも、お客様が一番見る所ですから(^_^;)
汚れてたらすぐにわかります。
で、慎重に文字盤を外したら、
カレンダー機構の歯車が見えます。
こちら側がムーブメントの裏面になります。
裏面のカレンダー機構から分解していきます。
文字盤は汚れを付けると取れないんですよ。
しかも、お客様が一番見る所ですから(^_^;)
汚れてたらすぐにわかります。
で、慎重に文字盤を外したら、
カレンダー機構の歯車が見えます。
こちら側がムーブメントの裏面になります。
裏面のカレンダー機構から分解していきます。
ムーブメントを取り出したらもう一度巻き真を差込み、
秒針、分針、時針を重ねます。
ここで一応秒針分針を確認します。
秒針と分針が擦れています。
針抜き工具で3本の針を重ねたまま外します。
このとき、文字盤にキズが付かないように
ビニールを被せて針を抜きます。
次に文字盤を外します。
ムーブメントのへんしんネジを
半回転させると文字盤が外れます。
秒針、分針、時針を重ねます。
ここで一応秒針分針を確認します。
秒針と分針が擦れています。
針抜き工具で3本の針を重ねたまま外します。
このとき、文字盤にキズが付かないように
ビニールを被せて針を抜きます。
次に文字盤を外します。
ムーブメントのへんしんネジを
半回転させると文字盤が外れます。
つぎに、埃をはらって裏蓋を開けます。
8本のマイナスネジを外したら、裏蓋が取れます。
ムーブメントは、ETA2892ですね(^_^)
それでは機械を取り出します。
ケースの中枠と機械を止めているネジ2本を
外して、巻き真を引き抜きます。
そうしたら、中枠とムーブメントが取り出せます。
8本のマイナスネジを外したら、裏蓋が取れます。
ムーブメントは、ETA2892ですね(^_^)
それでは機械を取り出します。
ケースの中枠と機械を止めているネジ2本を
外して、巻き真を引き抜きます。
そうしたら、中枠とムーブメントが取り出せます。
辞書には、
「機械などを分解して点検や修理を行うこと。
一定の使用期間を経た機械・エンジンなど
を分解して検査・修理すること。」
となっています。
時計のオーバーホールも分解して修理するのですが、
ご要望がありましたので具体的にどういう事をしてるのか
順をおって紹介していこうと思います。
オーバーホールする時計は、
極端な進みという事で修理する事に
なりましたブルガリのアルミニウムです。
まず、外装から調べます。
ケース、ガラスのキズなどを確認。
現在時刻と合っているか、
動いているか、止まっているかを確認。
龍頭を回してゼンマイが巻けるか、
一段引いてカレンダーの早送りができるか、
二段引いて時刻修正が出来るか、
秒針が止まるか確認。
ここで、分針の一部に黒い塗装が
剥げているのを発見しました。
写真では小さいので分らないですね(ーー;)
原因は秒針と分針が擦れているっぽいです。
分針がずれたようで、落としたりしたのか
強い衝撃を受けた事が予測されます。
つぎに歩度測定機にかけてみます。
コチコチ音で時計の進み遅れを測定
する機械ですが、シャリシャリという
雑音が入っているので測定できません。
ヒゲゼンマイが擦れている事が予想されます。
分針がずれた時の衝撃でヒゲゼンマイも
曲がってしまったんじゃないかと思います。
こういう風に、蓋を開ける前にある程度
故障箇所を予測しておきます。
「機械などを分解して点検や修理を行うこと。
一定の使用期間を経た機械・エンジンなど
を分解して検査・修理すること。」
となっています。
時計のオーバーホールも分解して修理するのですが、
ご要望がありましたので具体的にどういう事をしてるのか
順をおって紹介していこうと思います。
オーバーホールする時計は、
極端な進みという事で修理する事に
なりましたブルガリのアルミニウムです。
まず、外装から調べます。
ケース、ガラスのキズなどを確認。
現在時刻と合っているか、
動いているか、止まっているかを確認。
龍頭を回してゼンマイが巻けるか、
一段引いてカレンダーの早送りができるか、
二段引いて時刻修正が出来るか、
秒針が止まるか確認。
ここで、分針の一部に黒い塗装が
剥げているのを発見しました。
写真では小さいので分らないですね(ーー;)
原因は秒針と分針が擦れているっぽいです。
分針がずれたようで、落としたりしたのか
強い衝撃を受けた事が予測されます。
つぎに歩度測定機にかけてみます。
コチコチ音で時計の進み遅れを測定
する機械ですが、シャリシャリという
雑音が入っているので測定できません。
ヒゲゼンマイが擦れている事が予想されます。
分針がずれた時の衝撃でヒゲゼンマイも
曲がってしまったんじゃないかと思います。
こういう風に、蓋を開ける前にある程度
故障箇所を予測しておきます。
電池容量と消費電流がわかれば、
簡単な計算で電池寿命を知る事ができます。
電池寿命(時間)=容量÷消費電流
マクセルのサイトにマクセルの酸化電池の表があるんですが、
ここには参考値として電池容量が載っています。
ただし、条件が書いていて
「標準容量は、20℃において標準放電電流で、
1.2Vまで放電した場合の容量です。」となっていますので、
実際には違う値になると思いますが、
私の腕時計では電池がどのくらい持つのか
計算してみます。ちなみに、取説によると5年です。
時計はセイコーのキャリバー7N43C。
電池は、SR920SWなので容量39mAh(ミリアンペアアワー)
テスター(回路計)で測定した消費電流0.95μA(マイクロアンペア)
1000μA=1㎃なので、単位をμAにあわせて計算します。
39mAh×1000=39000μA
これで、式に当てはめると、
39000㎂÷0.95㎂=41052.63158時間
41052.63158÷24=1710.526316日
1710.526316÷365=4.686373468年
4年7ヶ月ぐらいなんで、取説との差は5ヶ月。
微妙(^_^;)
簡単な計算で電池寿命を知る事ができます。
電池寿命(時間)=容量÷消費電流
マクセルのサイトにマクセルの酸化電池の表があるんですが、
ここには参考値として電池容量が載っています。
ただし、条件が書いていて
「標準容量は、20℃において標準放電電流で、
1.2Vまで放電した場合の容量です。」となっていますので、
実際には違う値になると思いますが、
私の腕時計では電池がどのくらい持つのか
計算してみます。ちなみに、取説によると5年です。
時計はセイコーのキャリバー7N43C。
電池は、SR920SWなので容量39mAh(ミリアンペアアワー)
テスター(回路計)で測定した消費電流0.95μA(マイクロアンペア)
1000μA=1㎃なので、単位をμAにあわせて計算します。
39mAh×1000=39000μA
これで、式に当てはめると、
39000㎂÷0.95㎂=41052.63158時間
41052.63158÷24=1710.526316日
1710.526316÷365=4.686373468年
4年7ヶ月ぐらいなんで、取説との差は5ヶ月。
微妙(^_^;)
2のつづき
で、なぜ電池の消費量が規格値より多くなるのか。
結論から言うと、ほとんどの場合、
歯車の軸の油が乾いてきたり、
汚れてきたりすることにより、
摩擦が増大して、歯車を回転させるのに
より多くの力を必要とするからです。
クォーツ腕時計は歯車を回すために、
回路から1秒に1度動かすための信号が
発信されます。
業界では、パルスと呼んでいるんですが、
回路からパルスが出た時に、
何らかの抵抗があって歯車が
1秒分回転しなかった場合、
回路がそれを感知してより強い力を
出すパルスを発信するのです。
セイコーでは、補正駆動パルス方式
と呼んでますが、今のクォーツ腕時計は、
どのメーカーのものも殆んどが同じ機能を備えています。
補正駆動パルスが発信されると、
1度目のパルスと2回目のパルスで、
単純計算で最低でも、電池の消費は2倍以上になります。
こうなった場合どうすれば良いかと言うと、
分解して洗浄し新しい油をさせば、
規格どおり電池が持つようになります。
で、なぜ電池の消費量が規格値より多くなるのか。
結論から言うと、ほとんどの場合、
歯車の軸の油が乾いてきたり、
汚れてきたりすることにより、
摩擦が増大して、歯車を回転させるのに
より多くの力を必要とするからです。
クォーツ腕時計は歯車を回すために、
回路から1秒に1度動かすための信号が
発信されます。
業界では、パルスと呼んでいるんですが、
回路からパルスが出た時に、
何らかの抵抗があって歯車が
1秒分回転しなかった場合、
回路がそれを感知してより強い力を
出すパルスを発信するのです。
セイコーでは、補正駆動パルス方式
と呼んでますが、今のクォーツ腕時計は、
どのメーカーのものも殆んどが同じ機能を備えています。
補正駆動パルスが発信されると、
1度目のパルスと2回目のパルスで、
単純計算で最低でも、電池の消費は2倍以上になります。
こうなった場合どうすれば良いかと言うと、
分解して洗浄し新しい油をさせば、
規格どおり電池が持つようになります。
クォーツ腕時計の電池寿命は取扱説明書などに
約X年という風に書いていますが、
その半分の期間も経たずに
電池が切れてしまう事があります。
使用していて特に遅れや止まりもないので、
「電池が古かったから?」って
ほとんどの方は思われるでしょう。
もしかしたら、そういう事もあるかもしれませんが、
たいていこういう場合は、テスター(回路計)で機械の消費電流値を
計測するとメーカーの規格値を大幅に超えています。
つまり、電池の消費量が規格値より多くなる。
車で言うと燃費が悪いって事です。
約X年という風に書いていますが、
その半分の期間も経たずに
電池が切れてしまう事があります。
使用していて特に遅れや止まりもないので、
「電池が古かったから?」って
ほとんどの方は思われるでしょう。
もしかしたら、そういう事もあるかもしれませんが、
たいていこういう場合は、テスター(回路計)で機械の消費電流値を
計測するとメーカーの規格値を大幅に超えています。
つまり、電池の消費量が規格値より多くなる。
車で言うと燃費が悪いって事です。
よく腕時計のバンド交換などのついでに、
「いま入ってる電池、いつまで持ちますか?」
って感じで聞かれたりします。
はっきり言って、それは判りません(^_^;)
電池の残り容量を測る機器は、未だに開発されていません。
テスターやバッテリーチェッカーで測れるのは、電圧なんです。
一般的なマンガン乾電池などでは、
容量が減るにつれて電圧も減ってくるので、
バッテリーチェッカーで電圧を測れば予測することができます。
しかし、腕時計に使われている酸化銀電池は
時計の精度を保つ為、電池寿命が尽きる直前まで電圧が
一定に保たれるようにつくられているので、
バッテリーチェッカーで電圧を測っても、
全容量の何割が残ってるかなどを知る事はできません。
「いま入ってる電池、いつまで持ちますか?」
って感じで聞かれたりします。
はっきり言って、それは判りません(^_^;)
電池の残り容量を測る機器は、未だに開発されていません。
テスターやバッテリーチェッカーで測れるのは、電圧なんです。
一般的なマンガン乾電池などでは、
容量が減るにつれて電圧も減ってくるので、
バッテリーチェッカーで電圧を測れば予測することができます。
しかし、腕時計に使われている酸化銀電池は
時計の精度を保つ為、電池寿命が尽きる直前まで電圧が
一定に保たれるようにつくられているので、
バッテリーチェッカーで電圧を測っても、
全容量の何割が残ってるかなどを知る事はできません。