アニメーターの福利厚生記事ついでの話です。
京アニ作品は皆さん感じていますように、
クオリティが高いです
では、そのクオリティをどうやって出しているのでしょうか?
京アニのスタッフは正社員扱いの方が多い、
というのを前回話しました。
社員なので歩合給ではありません。
いくら枚数を描いても、会社に残っていても給料は変わりません。
固定給です。(もちろん例外もありますが…)
そこで、どういう発端かはわかりませんが、
京アニはあえて、スタッフに徹夜をさせない、
遅くとも9時前にスタジオを閉めてしまおう…
と、方針としてはっきり決めました。
(個人的に、アニメ業界版ホワイトカラーエグゼンプション?とか思ってしまいました)
しかし、そういう状況で、
制作をしようとすると、
一般的なスケジュールや、予算では、
作れません。
そこで、元請け先や配給側に大幅に余裕を持ったスケジュールや、予算を、
主張し続けたのではないでしょうか?
(アニメはスケジュールでクオリティが左右されます)
また、原画マンが動画の仕事をやっても給料は変わりません。
そこで、ハルヒのEDダンスのように、
原画マンが動画まで描いたということが起きたりします。
また、「スケジュールもあるし、ここのシーンに動画枚数ををたくさん入れてしまえ~」
といったことも起きたと思います。
京アニ作品が、よく動く、枚数が多いというのも、
余裕のスケジュールと固定給にあるのではないでしょうか?
また、コスト削減として、
社員が外注で頼むとコストが高い役割も自社でやっています。
演出、絵コンテ、作画監督、
美術(余談、田村せいき先生は東京なので外注です)、撮影などです。(たまに脚本も…)
固定給なので、何本抱えていても同じ給料です。
つまり役職クラスが頑張って働いているとも言えます。
これは、若いスタッフの励みになっているのではないでしょうか?
光文社新書で「若者はなぜ3年で辞めるのか? 」
という本があります。
簡単に要約すれば、
年功序列で高い給料の役職クラスを、
成果主義で低賃金な新入社員がずっと支えなければいけない構造に幻滅して、
やめていくそうです。
京アニは役職クラスが頑張って働いてコスト削減をし、
若手の給料に還元されているのではないでしょうか?
涙ものです(若手も思わず頑張ってしまいます)
また、会社自身が作品にかなり出資して、
作品の権利を主張していると思います。
これは、かなりハイリスク、ハイリターンで、
作品が当たればかなり儲かりますし、
作品がコケると倒産してしまいます。
予算オーバーになるけど、
ヒットすれば大還元されるのを見込んで、
例えば、動画枚数を多くしたり、
背景美術増やしたり、色指定を細かく分けたり、
ロケに行ったり、しているのだと思います。
こうしたことが、京アニクオリティに繋がったのではないでしょうか?
最後に、補足なのですが、
もちろんスタッフに歩合給の方もいますし、
ものすごく働いて、固定給の方より給料をよりもらっている方もいるそうです。
また、新人動画マンは最初1年は強制的に歩合給とも聞きます。
そして、スタッフに徹夜をさせないとはいいますが、
仕事が進んでいない方は挽回のために持ち帰りで自宅作業しているとは思います。
ではでは
↓お手数になりますが、できればクリックお願いします
↓一応紹介した本です
光文社
このアイテムの詳細を見る
シンエイ動画もたしか給料制でしたね。
どもども、早速のコメントありがとうございます
京アニの就職はかなり難関です。
100人とは言わないですが、
たくさんの方が受けに来るそうです。
もし、どうしても内定を取りたい場合は、
京アニのスクールに行くのがお勧めです。
1次試験無条件パスはなくなったそうですが、
(少なくとも顔を覚えてもらえます)
ただ、スクールも激ムズです。
「涼宮ハルヒの憂鬱7」の特典
で最後に平野綾がコメントしていたり、
「コピー機」とか監督が言っていたところが、
教室です。
よく見ると、机が数個しかありません
(数人しか生徒をとらないようです)
もう、画力次第です。
あと、学歴に弱いとか聞いたことがありますが
まーくん様には、
なにとぞ頑張って、京アニ内定をゲットしてください
(えっ!話が走りすぎ?)
ではでは
さっき、スクールのサイトを見たら、
http://www.kyotoanimation.co.jp/school/pro_kiyaku.html
アニメーターは5名だそうです。
少ないです
しかも、もうすぐ試験です。
いろんな意味でビックリしました
DVD修正でどこまでやってくれるかも、京アニの魅力。
他の会社にも見習って欲しいものです。
(のだめ視聴率取れてるのに、作画微妙になってきた…
これもスケジュール詰めすぎ?フジ商法。東○○ワー等)
コメントありがとうございます
「Kanonはスケジュールがなかったせいで、
ハルヒよりも良い出来ではないのでは?」
というご指摘なのですが、
スケジュール的には、
Kanonも十二分にとられていました。
10月5日放送開始時でもう既に、
1クールまで完成していたという、
情報もあります。
ご指摘の原因として、Kanonという作品に、
コアなファン(カッティングエッジ層)が
いることで、変に作品をいじれない、
また、スタッフを暴走させるジャンルの
ストーリーではなかった。
そして、ハルヒの次の作品ということで、
スタッフをクールダウンさせる、
作品になった。
などがあげられると思います。
また、業界の流れでよく見られる、
ヒット作品制作後の安定期としての、
安全な無難な作りになりつつある、
スタジオになった可能性もあります。
(26話2クール制作というのも、
社員に安定した給料を払うため、
長期のレギュラー作品を得る
試金石というのもあります)
ともかく、京アニKanonは終わっていませんし、
もしかすると最終回あたりで、
みんなが号泣するような、
名作になる可能性も多々あります。
4月から『らき☆すた』も放送開始ですし、
個人的にはますます楽しみです
追伸
『のだめ』私も楽しく観ているのですが、
こちらはスケジュールの詰めすぎが原因で、
微妙になってきたと思います
ではでは