武の釣り日誌

5歳でハゼを釣りを始めた少年が釣りに目覚めていく格闘の日々

第10回シマノジャパンカップクロダイ 全国大会2日目

2023-06-12 11:30:45 | Weblog
初日終了して爆睡して夜が明け、第3試合です。

対戦相手は長崎からお越しの堤さんです。

僕は現在4位とあってこの試合は負けられない試合になりそうです。


いろんな方から頑張ってよ!と声掛けを頂き、アドレナリンが出まくっています。

第3試合のポイントは大藤島の「網代の中」だったと思います。

初日この磯は2試合とも使用し、2試合とも魚が出ていないポイントです。。。

ジャンケンをして勝ったためポイント優先権は僕にあります。

釣場を見たとき、確実に右が本命とわかるほど、大きなシモリがあります。
そのシモリの左側が少しエグレているのでそこが狙い目に見えます。


優先権があるといろんな情報や経験則が頭の中を駆け巡ります

「今日はこの5日間で一番潮が弱いから地形攻めかな」
「先手必勝で右から入るか」
「まずは様子見で後半勝負で左から入るか」
「昨日探っていないかもしない左奥の浅いワンドはどうか」
「昨日釣れていなくても夕方の回遊でこぼれエサを拾って味を占めたやつが、居残ってる可能性があるからやっぱり右か」
「昨日の第1試合の後半はわずかに潮が動いたから、地理的に考えて後半良くなる可能性があるから後半右か」

自問自答で悩みに悩み、後半勝負に望みを賭けて、左を選択しました

試合開始、久しぶりに釣りをして緊張します

まずは手前を探りますが、地形的変化もないので15分何も無かったら捨てる計画

同時に左奥のワンドと沖へ遠投します

左奥はベラ・・・ベラ・・・ベラ・・・

沖はほとんどあたりはありません

情報を精査しながらどれが一番可能性がある釣りか確かめたいところです

そんな時30分が経過したころ、堤さんの竿が大きく曲がります。

綺麗な本命のチヌです
この磯では2日間を通して初めてのチヌです。

全国大会まで進まれる方はやっぱり素晴らしい技術をお持ちです!


結局、焦りに焦っていろいろ釣るだけ釣ってまともに釣りができなかった僕には釣果が無く、負けました。

プレッシャーを感じないようにいつも通りを心がけてたつもりだったのですが、

やっぱりどこか力んでいたり、選択に迷ったり、落ち着きが無かったなと落ち着いた今では思います。

ありがたいことに秋にもチャンスがあるものなので、この反省を生かして次はもっと頑張ります。




さて、僕のことはさておき、決勝戦の進出者は「波多江義孝」さんと「村岡哲也」さんの実力者のぶつかり合いです!







決戦の場は「石積み」です。

水深は浅く、30m沖まで底が薄っすら見えます。
地形は砂地ベースの藻や瀬が点在し、陰影がはっきりとしていて、シマウマ模様のように見えます。

過去には58センチ近いチヌも釣れていて魚影の濃い実績のあるポイントなんだそうです。


お二人の撒き餌を作らせていただき、バテてましたが、仕掛けは目が良いからばっちりわかります(^。^)

村岡選手が15gくらいのウキでおそらく浮力はG5~G2。
理由はガン玉がG5~G4 が段打ちになっているように見えるからです。
ハリスは2ヒロ強、ウキ止めがウキから30センチのところに見えます。
竿は曲がりからしておそらく06か1号のように見えます。
撒き餌の配合はマルキューの爆寄せチヌ半分、ダッシュ1袋、チヌパワームギ1袋、オキアミ3キロでした。

波多江選手は18gくらいのウキでキザクラの黒魂エースやキングをメインで使用され、
0シブ~0程度の浮力でガン玉を打っている様子ではないです。
ハリスはやはり2ヒロ程度のようです。
竿は鱗海マスターチューン1号か08号に見えます。
撒き餌の配合は第3試合の余りとチヌパワームギと白チヌ、オキアミ3キロでした





村岡選手は西向きで竿を構えます。
西向きはまだ水深が若干深く見えますが、1ヒロ半~2ヒロちょいに見えます。
風向きは背風です





波多江選手は東向き?に竿を構えます。
東向きは水深はかなり浅く、1ヒロ~1ヒロ半くらいに見えます。
っが、地元の方がおっしゃるには東向きが本命ポイントらしいです。
風向きは向かい風です。


そして、決勝戦の火ぶたが切って落とされました!
二人とも25m~30mほど投げてポイントを作られています。

特に村岡選手の撒き餌ワークは鋭く、速く、釣りそのものが力強いです。
(湯川杓の大カップを使用している方で、撒き餌を無回転で遠投する人を初めて見ました)

また、大柄な体から一見大胆に見える動作には一切の無駄が無く、仕掛けの操作は繊細そのものです。
道糸の管理は徹底されていて、仕掛けの交換などこまめに微調整を繰り返されています。
ポイントも無駄なく足元や沖を探られていて釣りこぼしを作らないように探られています。

「マメこそ釣りの上手なり」を忠実にされているかのようです。
幾度となく、決勝戦を戦われているからか、その姿は背筋が伸び堂々とされ、落ち着いて見えます。



また、波多江選手は釣りが優しく、1投の質が高い丁寧な釣りをされています。
前釣りの際には手探り状態に見えていたのですが、やはり何度も全国大会に進出されている名手なので、
本番では完全に自信に満ち溢れた姿に見えます。

仕掛けもあまり手を加えているように見えないのも自信の表れなのでしょうか。
一切の迷いが見えません。
とにかく丁寧にじっくりと探る姿はかなり落ち着いて見えます。

チヌの活性がかなり低いという前情報通り魚の動きが鈍かった今大会。
波多江選手はポイントをしっかり作って、仕掛けの投入点や投入のタイミング、
サシエのローテーションなどをして、そこまで来てくれた活性の高いチヌを狙っておられる様子です。





試合が動いたのは前半終了10分前、沖の沈み瀬周りを狙っていた村岡選手が先制しました。
試合開始30分くらいからサバが釣れていたので恐らくサシエは練り餌だったように思います。

そして、この時くらいから風向きが反対に変わります。


後半戦が始まり、またしても向かい風からスタートした波多江選手は少し釣りづらそうに見えます。

しかし、面白いのは後半戦釣り座を入れ替わって、さっきまで背中合わせで石積みを挟むように釣りをしていたはずなのに、同じポイント狙われています。

きっと決勝戦まで勝ち上がられる方は同じ感覚を持っていらっしゃるのかなと思い、勉強になります。

そして、後半戦開始して25分が経過したとき波多江さんが反撃の狼煙を上げます。


村岡選手のチヌより少し劣りますが、立派なチヌです。

その15分後、再度波多江選手の竿が宿毛の空へ弧を描きます。






この1尾でリードします。

今度は村岡選手が追う立場になりますが、一向に慌てるそぶりも無く、淡々と自分の釣りをされています。
(自分の釣りを貫くこういう姿勢が強さですね!)


そして、残り時間わずかになった時、合わせる音が響きます。


波多江選手です!





宿毛の良く引くチヌをタモに収さめ、終了間際の劇的な幕引きとなりました。





検量の結果、波多江選手が優勝、村岡選手が準優勝となりました。






また、今大会では多くの釣り仲間が増え、おいしい食事と最高の釣り環境に身を投じることができました。

シマノ様におかれましては、4年という長い月日が経過しても、全国大会を開催してくださり、感謝しております。
憧れの舞台で、ずっと夢に見てきたこの大舞台で竿を振れる喜びはどう表現したらいいのかわかりません。

そして何より選手ファーストで選手の体の負担も最小限に済むような配慮が随所に見られ、ありがたいばかりです。
審判の皆様も悪天候の中、選手の釣りを見守ってくださり有難うございます。





この5日間ともに過ごしてくださった内海さん、釣りもさることながら人としてもとても尊敬できる存在で5日間多くのことを学ばせていただきました。






同様に、西田渡船さんには気にかけていただき、多くの情報を頂き、
試合終わりには「次は絶対勝つよ!!いいね!武君ならいけるよ!!」と熱くお言葉を頂きました。

船長、次はやりますよ!頑張りますよ!
たった5日間だけど多くの会話をした気がしましたね。船長また秋に会いましょう。


今大会に出るにあたり、多くの方に応援していただき、協力していただき、会社もお休みを頂きました。
また、秋にもご迷惑をおかけすると思いますが、皆様ありがとうございました。


優勝されました波多江さん本当におめでとうございます
悲願の優勝素晴らしい姿を見させていただきました


いろんな想い溢れる大会最高に楽しかったです

次こそはテッペン立ってやる!


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