桃鉄の物件紹介、
今回は江差の“ご勝手ようかん屋”。
青函トンネルを出た左の行き止まりマス。
貧乏神避けや、青森周辺のマイナス駅回避で立ち寄ることになる駅。
ご勝手ようかん屋は収益率高めの食品物件。
臨時収入はない。
北海道檜山郡江差町。
江戸時代の蝦夷開拓時に、函館などと同時に最初期に開拓された地であり、
また、明治元年に勃発した旧幕府軍と新政府軍との最後の戦い、戊辰戦争の舞台となった地でもある。
“エサシ”は、アイヌ語で“昆布”を意味し※、
この地で当時、昆布が豊富に穫れていたのかもしれない。
江戸時代はニシンの一大漁場だったらしく、5月の漁最盛期の賑わいを、
「江差の五月は江戸にもない」という言葉にして表したという。
そんな江差町にあるのが、明治初期に創業し、
140年以上経った今も人気の老舗菓子店、五勝手屋本舗。
そこの看板商品が、“五勝手屋羊羹”だ。
“五勝手”とは、現在は江差町の一部の屋号だが、
過去に五勝手村という村が存在したことによる。
このレトロなパッケージ。
なんとなく森永のミルクキャラメルに似ている。
五勝手屋羊羹と同じく、明治時代に誕生している森永のミルクキャラメル、
このパッケージデザインが、当時の主流だったのだろう。
北海道なので小豆を想像しがちだが、この五勝手屋羊羹は、
小豆ではなく、金時豆を使用して作られている。
この金時豆と、寒天,砂糖,水飴が練り合わせられ、
きめ細かく、口当たりがなめらかな、上品な羊羹が作られる。
本当に「ふつう」の練り羊羹。
だが、それがいい。
甘みはふつう。
オーソドックスな味わいで、一本食べきることができる。
緑茶がおいしい。
昭和天皇にも献上されたこともあるという、格式ある一品。
献上されたのは、木製の化粧箱に入った高価なやつだと思うが、これだけは食べていない。
普通の紙箱のやつと商品は同じだろうか?
日持ちが全然違うので、おそらく異なるのだろうな。
円筒形の面白い形をした羊羹。
こっちの方が土産としては人気があるかも?
特長的なのが、この丸羊羹。
筒状の紙容器に、円筒形の羊羹が装填されている商品。
空け口には、紐が添えられており、
容器から出した羊羹を、この紐で切って食べる。
羊羹のベタベタで手を汚さないで食べられるよう工夫された品。
昭和初期に誕生したアイデア商品。
当時、これを汽車の中やハイキング先などで食べることを想定していたのだろうか、
それとも、歩きながら食べることを想定していたのか?
羊羹を歩きながら食べる・・・、
現在だと、クレープやソフトクリームを歩きながら食べるようなもんかな?
紐で適当な大きさにカットして食べる。
魚肉ソーセージのように、押し出しながら かじった方が早い!
・・・というのはナシ。
保存が効くように、空け口部分には砂糖がコーティングされている。
ここが美味いんだ。
外装に、開け方・切り方の手引き。
羊羹はいいな。
お茶と一緒に味わい、なんだか落ち着き ほっこりする。
まだまだ全国にたくさんある、色々な羊羹を食べてみたい。
※ 「昆布」以外に、同じくアイヌ語で「岬」の意味という説もある。
江差町のサイトでは、「昆布」としてある。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます