高須番長の書道ブログ

書道大好きです。書道の楽しさを伝えたい。書道をもっと身近に感じてほしい。そんな思いを綴っています。

季節来遊魚採集 2014-3 チョウチョウウオ 5月出現の証明

2014-05-31 23:07:10 | 季節来遊魚の採集と飼育
2014年5月31日

 今日も今日とて、東京湾フェリーに乗り、船上の人となる番長。

風の強いデッキから
彼方に見える房総半島に
思いをはせる。

今日こそは・・・・・・・・
シーズン初チョウチョウウオ
に会えるだろうか?

 




思いがけず、目の前を巨大コンテナ船が横切る。
それにしてもデカい!何万トン級だろうか?
船旅にはこんな楽しみもある。

いったい何個のコンテナを
積んでいるんだろうか?

右横の水先船がおもちゃ
みたいに見える。

余計な心配だが、転覆しない
設計がなされているのだ。

 

 


40分の船旅もあっという間に過ぎて、金谷港到着!

その後、陸路を走ること1時間強。

今日は、大潮で良く
引いている。
波も穏やかだ。

今日こそチョウチョウウオ
をゲットできるような予感
がする。


 

 


だが、世の中そんなに甘くない。4時間くらい全く成果なし。
ただ救いはカゴカキダイに混じってオヤビッチャやニザダイの幼魚が
見られ、単独だがソラスズメダイも見られたこと。

今日もだめか?まだ早いか?(-_-)
あきらめかけたとある潮だまりで・・・・・・・・・


うん?おーーーーーっ! いたっ!
トリクティス期のチョウチョウウオ。

と、喜ぶも・・・・・・・・・・・・取り逃がしては意味がない。
格闘すること小1時間。

採ったどー!

にやける番長。
本当はものすごく
うれしくてしょうがない。

怪物黒潮の使者
チョウチョウウオ君
ご無沙汰です。


 

 


バケツに移してさらに一枚撮影

黒潮の使者は
南房総を忘れて
いなかった。

さあ、シーズン
スタートだ!

おーーーぅ!\(^o^)/


 

 


自宅に帰り 横からの全体像を撮影する。



移動中にタンクの中で
夜間色になったが、
ちゃんと色は出ていた。









何はともあれ、5月中にチョウチョウウオが出現した証明ができ、
僕は満足だ。
 

周囲の山は
新緑真っ盛り。


 


 

 


山は新緑、海は新チョウ。
季節来遊魚採集シーズンの開幕である。


怪物黒潮7 神の仕業か?風波のオブジェ達

2014-05-30 01:33:40 | 気候、海流の話
2014年5月30日

  黒潮洗う海と言った表現をよく聞く。

黒潮が海岸をかすめる意味だが、そんな穏やかなものだろうか?
黒潮のなせる技は、ひたすら削る、破壊する、彫り刻む それも豪快に
それだけである。

悠久の年月を経て、時に神々しく、時に異形なるオブジェを創作し、
われわれを驚かしてくれる。
とても人智の及ばない黒潮の神技とは・・・・・・・・・

それは 和歌山県最南端 潮ノ岬の東 紀伊大島東部の
荒々しい巨石海岸に 唐突に現われる。

黒潮が荒くれ 海に2体の
ピラミッドを創造したか?
そう思わんばかりの
高さ50mもの巨石体
名勝「海金剛」
荒れる紀州灘の
奇跡の構図である。


ただ荒れるばかりが芸ではない。
時には、こんな神々しいお姿をも創造する。

高知県西部 大堂海岸に巨立する神業の証

 

 

まるで乳飲み子を抱く
観音様のお姿に見える。
あまりの神々しさに
言葉失うばかりなり。
思わず手を合わせたく
なるのは僕だけか?
高さ30m「観音岩」
とは名を得たり。


30mと一言で言うが、マンションなら10階建ての高さである。
黒潮は大堂海岸に、なんとも壮大、かつ神々しい作品を創造したものだ。

さて 高知県 ワンスモア 
室戸岬に蟠踞する原始地球の痕跡



何とも形容しがたい
異形の風体。
一体何物か?
尋ねても応答は無い。

まことこの世の造作か?
もしや異界の入口か?

室戸岬奇石群の一角に
ワンダーワールドあり。


1000年後、1万年後、そして永遠に、
黒潮は、海浜をさすらう 芸術家のごとく
オブジェを刻み続けるであろう。

決して完成することのない、風波のオブジェを・・・・・・

 


季節来遊魚採集 2014-2 南房総に チョウチョウウオいまだ出現せず。

2014-05-26 23:57:19 | 季節来遊魚の採集と飼育
2014年5月25日

 大潮ではないが、どうしてもチョウチョウウオ出現のスタートを見極めたく、
今日も南房総某磯に向かう、季節来遊魚採集家 高須番長。

実は数日前から、黒潮が房総半島から離岸気味であったが、構わず行くことにした。

 


道中 南房総の田んぼは、早くも田植えが終了し、海岸にはハマヒルガオの姿も見える。


さすがに南房総。
田植えはGW明け早々に
完了したとの事。
 


砂浜の草に混じって
可憐なピンク色の花が
遠慮気味に咲いていた。
 








一方漁港には、早くも流れ藻の姿が見られ、季節来遊魚が漂着してもおかしくない状況

漁船の舶係留用ロープに
かなり大きめな流れ藻が
着いていた。
写真はホンダワラという
海藻で季節来遊魚の
幼魚のゆりかごとして、
はるか南方の海域から
ここ南房総の某漁港に
流れ着いた。



さて、磯における採集の成果は?と言うと・・・・・・・・・・

現場の磯は波が高く
荒れていた。
誰一人磯で遊ぶ人は
おらず・・・・・・・・・・、

チョウチョウウオ
これまたおらず。

海水温が23℃と
意外と高いのだけが
救いか? 

 

 

本日の磯採集は失敗?
いいえ、失敗ではありません。

季節来遊魚採集がまだ出現していない事を発見したのです。

怪物黒潮6 日南市油津、足摺岬、室戸岬、潮ノ岬、八丈島 冬が最も暖かいのはどこだ?

2014-05-23 00:04:40 | 気候、海流の話
2014年5月23日

 日本の太平洋側、 宮崎県日南市、高知県足摺岬・室戸岬
和歌山県潮ノ岬、伊豆諸島八丈島は、いずれも黒潮の接岸もしくは
直撃する場所としてつと有名である。
それらは、避寒地と呼ばれ冬でも比較的温暖な土地とされている。

 

左記は黒潮の流路
並びに海水温分布を
示すが、上記5か所
はいずれ劣らぬ
黒潮影響地であり、
黒潮流域に当たる海域
の海水温度がぐっと
高いことがはっきりわかる

【出典】海上保安庁海洋速報 第85号


できるものなら、そういった地に住んでみたいのだが、
現状では、
夢のまた夢といったところである。

かの日八丈島で見た 青と言うより藍色の海
名付けて黒瀬川とは言い得て妙なり。
黒潮が近くを流れるといった生優しいものではない。
上図を見れば一目瞭然。
島全体が黒潮に囲まれ、まさに黒潮まっただ中なのである。

さて、上記に列記した数か所はいずれ劣らぬ避寒地となっており、
冬が比較的暖かい割には、夏は猛暑とはならず、最高気温が
30℃を大幅に超えることはまれである。
内陸のように熱がこもることがないためである。


具体的に 平均気温グラフで比較したい。

黒潮接岸地の温暖ぶりは
いずれも冬を旨とすべし。
12~2月の平均気温は
いずれも東京より3~5℃
高い数値である。
特に、八丈島の温暖さは
顕著であり、最も寒い2月
でさえ10℃を越え、
東京の4月上旬の暖かさ

  
  しかも、八丈島が余程南の島か?と言うと、そうでもない(@_@;)
北緯33度10分は 熊本市、宮崎市よりずっと北、
大分県市白杵市、長崎県佐世保市ハウステンボス町あたりが同緯度。
島嶼で言えば 五島列島のひょろ長い中通島新魚目町と同緯度。

 

 

再度 アップで黒潮流路を示すが、

絶海の孤島八丈島は、シベリア寒気団の影響を最もうけにくいという好条件も重なり、
北緯33度にして、信じられない温暖な気候に恵まれているのである。

黒潮を超巨大河川に例えるなら、

沖縄、奄美、トカラ、屋久島等  = 川上
油津、足摺岬以降の太平洋側 =  川下 である。

「北上して勢力も弱まる」と考えるのが普通だが、さにあらず・・・・・。

げにすさまじき 怪物黒潮。
はるか川下の八丈島で、逆にヒートアップするとは・・・・・・・。

2014年はエルニーニョ現象発生か? 極端な冷夏にならない事を切に願う。

2014-05-19 23:19:35 | 気候、海流の話
2014年5月19日

  「5年ぶりに、エルニーニョ現象発生か?」といった記事を最近目にする。
エルニーニョ現象発生 ⇒ 小笠原高気圧が十分発達しない
⇒ オホーツク海高気圧が南下する ⇒ 梅雨前線が停滞する
⇒日照時間が不足し、冷夏となる 
と、いった構図が目に浮かぶ。
この現象を気圧配置で示すと・・・・・・・・・・・・・。

 オホーツク海高気圧の  南下で、梅雨前線の  停滞が長引き、へたを  すると 梅雨明けの特定   すら定かでなく、結果、  夏らしい夏が全く  来ないまま  秋になってしまう。  といったシナリオが  待っている。  

 

5年前の冷夏を皆さんはご記憶であろうか?
2009年の夏がいかに冷夏であったか?
最高気温35℃以上の日数で、猛暑の2013年と比較したい。
なお、最高気温35℃以上を記録した日を、気象用語で
猛暑日と呼ぶことを追記する。


 

世間では埼玉県熊谷市が一番暑い!いや鹿児島が一番南なんだから
一番暑い!という人もいるだろうが、日本一暑いのは、
なんと!823OHさん地元の大分県日田市である!
2013年の猛暑日はなんと38日!という驚異的な数字である。
8月が丸ごと31日猛暑日と仮定しても、まだ足りず7月も猛暑日を
7日記録しないとこの数字にならない。

歴代最高気温タイトルホルダー高知県江川崎に勝ったのだから、
大分県日田市の皆さんは 大いに猛暑自慢をしていただきたい。

2位の高知県江川崎(四万十市)は この年8月12日に最高気温
41.0℃を記録し、歴代最高気温を更新した場所である。
それまでは岐阜県多治見市および埼玉県熊谷市の40.9℃が
歴代最高気温であり、両市民を悔しがらせた一幕もあった。
ちなみに、2013年の熊谷の猛暑日は23日で全国36位。
岐阜県多治見市は 32日で3位。さすがに暑い。
また、鹿児島は28日で全国13位で、確かに暑いが、
大分県日田市には10日も及ばない。

一方冷夏と言われた、の2009年はどうかと言うと、
またしても大分県日田市が全国でトップであった。
しかし、さしもの日田市もこの年は9日間しか猛暑日にならなかった。
全国レベルで見ても2009年の夏は、2013年に比べ格段に涼しかったのだ。

しかし、2009年をはるかに上回る、史上最悪の1993年の冷夏を
ご記憶であろうか?
この年は梅雨前線が8月になっても居座り、南西諸島を除く全国で 
梅雨明けが特定されないという前代未聞の何とも異常な夏であった。
日照時間不足により、全国的に新米が不作となり、平成の米騒動と
よばれる 極端な米不足を呼び、米相場は大混乱した。
当時の細川内閣は事態の収束のため、タイなどから米の
緊急輸入をするもパサパサの輸入米は日本人の口になじまず、
苦肉の策で国内米とのブレンド米にして売りさばいたのである。


 左は 冷夏が原因  ではないが、大正7年  に起こった米騒動  の風刺漫画である。  冷夏による米の不作で  これと同じ事が起こらぬ  という保障はどこにも  無いのである。  2014年の夏が極端な  冷夏にならない事を  切に願う  高須番長である。


 

 




怪物黒潮5 もう一つの黒潮(対馬海流)かすめる五島列島の冬は、北部に行くほど暖かい。

2014-05-14 00:32:31 | 気候、海流の話
2014年5月14日

 済州島に与える対馬海流の影響について、前回述べた通りである。
済州島を地図で見ていると、どうしても気になるのが五島列島の存在。

五島列島は 済州島よりずっと近くを対馬海流が流れている。

左図の通り五島列島の
西岸~北岸を対馬海流
がかすめるのがわかる。
 
これが五島列島の気候
にどんな影響を与えるか
大いに気になる所だ。
 

済州島の南東方向に
五島列島が見えるが
あまりに小さいので
下記に拡大して
再掲載する。







御覧の通り 五島列島は
南北に細長く数多くの
島嶼が連なっている。

今回の最低気温比較
には、
上五島=小値賀島
中五島=中通島
下五島=福江島
に登場願うとする。

3者の中で 対馬海流
が一番近くを流れるの
は一番北の小値賀島
である。





さて、今回は 年間の平均最低気温(℃)の比較をしてみたい。

 

 

 

なんと緯度的に最も
北の上五島小値賀島
が断然暖かい。
1月は同緯度の佐世保
より3℃以上も暖かい
五島列島の冬は
下五島→中五島
→上五島 と北に
行くほど暖かいという
不思議なデータである。


 

五島列島の観光客は、多くは最南端の福江島を訪れる。
冬場であれば、避寒地としてであるが、
本当に暖かいのは、ずっと北の上五島ですよ!。
こう教えてあげたいくらいであるが、多くの観光客は
その事実を知る由もない。

ちなみに小値賀島の1月の平均最低気温6℃は、
東京ならば、桜が開花するほどの陽気である。

北海道網走市の年間平均気温と、ほぼ同じである。
えっ?そう言われてもピンとこない?(*^_^*)

ならば1月の平均最低気温同士で比較すると・・・・・・
足摺岬・・・・・・・・・・5.2℃(黒潮直撃地域)に勝り、
鹿児島市・・・・・・・・4.1℃を楽々上回り、
東京・・・・・・・・・・・・2.1℃に至っては、約4度も高い。

小値賀島の人々は、真冬であっても東京の4月上旬
ほどにしか冷え込まない、暖かい朝を迎えるのである。

スケートをしたくても、小学生の通学路の水たまりに
氷が張ることはない。
吐く息だって白くなったりしない。
マフラーや手袋もいらないかもしれない。

足摺岬や鹿児島より暖かい地が
なんと五島列島北部にあるとは・・・・・・・・・
対馬海流の底力 恐るべし。

怪物黒潮3 もう一つの黒潮(対馬海流)は、韓国にハワイを創造したのか?

2014-05-10 20:16:46 | 気候、海流の話
2014年5月10日

前回の記事中、黒潮のもたらす影響についての記述で
中国江省杭州市の冬は、悲しいかな、 爪の先ほども
黒潮の恩恵を享受成し得なかった。
と書いたが、韓国最南端済州島についてはどうなのか?
考えてみたい。

トカラの海で、黒潮は東に大きく旋回し、
口之島⇔屋久島間に怒濤の急潮を生んだが、
コリオリの力・偏西風の力に打ち克つ
第三の力 慣性の法則が働いたのも否定できない。
すなわち、トカラ海峡の急カーブを曲がり切れず、
長崎方面に直進した流れも存在するのである。
その名を対馬海流と言う・・・・・・・・・

今回の主人公、対馬海流 ゲスト 済州島・ソウル・東京・
そして 北海道えりも岬をいっぺんに紹介したい。
一見意外な組合わせとも見えるが、各々の共通性については
後述したい。

黒潮と対馬海流
図面上の帯の太さだけ
を見ると 一見同格の規模
とも思えるが、
両者のパワーランクは
ごらんの大差である。
         黒潮 対馬海流
毎秒流量6500万t 500万t
最高流速 15km/h 7km/h
最大深度1000m   300m
最大流幅100km   30km



メキシコ湾流と並び、世界二大暖流と称される怪物黒潮に対し、
対馬海流の数字ははるかに遠く及ばない。
しかしながら、流域の島嶼に温暖の祝福を与え、ある時は日本海側に
大雪をもたらすのも、実はこの対馬海流の業なのである。

さて、温暖の祝福とはいかほどか?
前述の 済州島・ソウル・東京・えりも岬の平均気温を比較したい。

 

 

 

おやっ?と思うのが
済州島と東京の通年の
平均気温にほとんど差が
無いという事。
そして、ソウルの
寒暖の大きい事である。
真夏の高温とは裏腹に
えりも岬と同等もしくは
より寒い12月、1月が
待っているのである。


済州島の事を、韓国巷間では「韓国のハワイ」と呼んでいるが、
冷静に数字だけを見れば、東京とほとんど同じ気候に対し、
「ハワイ」の呼称が似合うとは到底思えない。
ちょっとオーバーじゃないの?(^_-)-☆、と言いたくもなる。

首都ソウルに目を移せば、冷たい千島海流が洗う
最果てとも言えるえりも岬と、同じくらいに冬は寒い。
かたや韓流、かたや寒流を得て両者の冬はシバれる。

シバれるソウル市民、ひいては韓国国民にとっては、
韓国最南端 済州島の せめて氷点下にならない冬は
一種のあこがれなのであろう。
対馬海流は、黒潮ほどではないまでも、
ソウルより8℃も暖かい、精いっぱい温暖な冬を
済州島にもたらしたのである。
あっぱれではないか?\(^o^)/

だから、たとえ東京と変わらない気候であっても、
韓国国民にとって、済州島は「心のハワイ」なのである。


怪物黒潮2 北緯30度 屋久島南西沖で 黒潮は急カーブする。

2014-05-05 00:15:18 | 気候、海流の話
2014年5月5日

 黒潮の大蛇行が発生したという言葉をたまに聞く。

伊豆諸島付近で黒潮が
八丈島の南を迂回すると
黒潮大蛇行と表現される。

今年2月の大雪の原因の
一つとされている。
黒潮がもう少し北の
三宅島⇔八丈島間を流去
していたら、シベリア寒気団
南下を防げたのでは?。
という訳だ。

      

 

 


上は、2月13日大雪当時の黒潮の流路図だが、
まるでシベリア寒気団に道をあけるように、
伊豆半島沖で、八丈島方面に大きく蛇行しているのがわかる。

それほどまでに、日本の気候に大きな影響を与える怪物黒潮が
伊豆半島沖の大蛇行をあざ笑うかのように、
一年中大蛇行している魔の海域が、1か所あるのをご存じだろうか?

何故これほどまでに、
ヘアピンカーブしなければ
ならないのか?
怪物黒潮にいったい何が?


 

 









さらに拡大して見ると・・・・・・



何に手招きされたのか?
あるいは何かにおびえて
いるのか?
おっといけねえ!
こっちだぜ!
そんな声が聞こえるような
不可思議な動きである。

 


一目瞭然であろう。
沖縄~奄美と、東シナ海を北東方向に流去していた黒潮が
屋久島 と トカラ列島の間の海域で 
急激に東に進路を変えている。

怪物黒潮が 小舟のようにである・・・・・・・・・・。

素直に長崎方面に進むのを拒む、
何かとてつもない力が働いたとしか思えない。
とてつもない力の正体とは?答えはこちら。
                       ↓

 

 

 

 北半球の住民は、
道を歩こうが、
船に乗ろうが、
飛行機に乗ろうが、
陸海空等しく、
南北まっすぐ進んだ
つもりが、いずれも
東にずれて進んでいる。
恐るべきコリオリの力。
ちなみに高緯度ほど顕著である。
 

 


大気は地球規模で
日々循環する。
赤道付近で暖められた
空気は北上するにつれ
コリオリの力が作用し
北緯30度付近で
東向きの風となる。
かたよった西風
偏西風である。



さしもの黒潮も
 1、コリオリの力(高緯度になるほど大きくなる)
 2.偏西風の力(北緯30度~60度の間に吹く)
 という、2つの大きな力で、この海域で 大きく東に旋回せざるを
 得なかったのだ。

しかし、なぜまたよりによってトカラ海峡なのか
沖縄、奄美ではだめなのか

2~3万年前は、中国~
南西諸島~九州にかけて
陸続きであったとされ、
名残として、島嶼と海嶺が
続いている。
さすがの黒潮も、
コリオリの力、偏西風の
後押しをもってしてなお、
海嶺を乗り越えられ
なかったのである。


ところが、奄美大島の北、トカラ海峡でその海嶺が途切れた時、
口之島⇔屋久島間で、堰を切ったかのごとく黒潮流水が
押し寄せる。
その速度は 時速15km 幅は65km
鳴門海峡は時速20kmで勝るが 幅は1.3kmしかない。
スケールがまるで違うのである。

東京⇔横須賀間の距離にわたり、怒濤の海が広がるすさまじさ。
ひとたび激流にのまれたら、その者の目に朝日は二度と映らない。

地元漁師はもちろん、船舶関係者は皆口をそろえ
「あの海はやばい。気をつけろ」と言う。
マラッカ海峡の海賊も決して近づくことは無い。

げにすさまじき怪物黒潮。
トカラの海を化け物潜む魔の海域たらしめんとは・・・・・


     
 

怪物黒潮1 毎秒流量6500万トン 怪物黒潮はアマゾン川を小川と笑う。

2014-05-03 19:02:44 | 気候、海流の話
2014年5月3日

 アマゾン川は スーパー大河である。
アンデス山脈に端を発し、西に向かわず 東に向かったがために、
南米大陸を西から東まで横断することとなり、
御覧の通り、広大な流域面積を有することとなった。

 長さ 6,516kmは、世界2位
 (1位はナイル川6,695km)

 流域面積 7,050,000km2
 はダントツ世界1位。
 これは、日本の国土面積の
 18倍強に該当し、
 オーストラリアの国土面積に
 近い。 

いかに広大かがわかる。
アマゾン川がずば抜けて大きな川なのは、衆目一致するところだが、
そのキャパシティーとなると、どうか?

上には上があるもので、・・・・・・・・・・
怪物黒潮と比べると、アマゾン川もまるで小川である。

黒潮とアマゾン川の 流量を比較
すると、・・・・・・・・

黒潮・・・・・・・・6500万トン/毎秒
アマゾン川・・・・・20万トン/毎秒

キャパシティーとしては、なんと
黒潮は アマゾン川の325倍も
大きいのである。
ちなみに 全世界の河川の
流量を合計しても、黒潮の
60分の1に満たないという。




この巨大な流れが、日本の太平洋側の気候を温暖にし、
こと冬場においては、中国や韓国の同緯度地域に比較すると
日本は比較的しのぎやすい。
怪物黒潮の水蒸気が大気を暖め、シベリヤ寒気団の南下を
阻止してくれるのだ。

むろん、海中にあっては、陸上より顕著に黒潮の影響が見られる。

水族館や熱帯魚店に行くと、色とりどりの熱帯魚が泳いでいるが、 
夏から秋にかけては、漂流する流れ藻や台風に乗って、
一般に熱帯魚と呼ばれる、季節来遊魚の幼魚もやってくるのである。

シーズンともなれば、伊豆・三浦・南房・外房等へ
我々のような季節来遊魚愛好家は、ウキウキしながら(*^_^*)
向かうのである。

むろん外房の漁港にも、ツノダシ、ハタタテダイ等がやって来る。

 

 
 撮影だけでも楽しい。

 本当に千葉の海なの?

 本当ですとも(*^_^*)