晴れ、時々ダイアリー

魔法の小函

詩っぽいシリーズ。
明らかに自己満足の代物です。
ゴミ撒いてすみません。


「魔法の小函」

また、
ひとりきりの夜がやって来る。

手の平の、魔法の小函よ。
長い間持ち続けた、この一瞬、
天使の声を届けておくれ。

時に大らかに、
時に密やかに。

まるで、吐息がかかるほど、
近くにいるみたいだね。

でも、
温もりを知らない僕の手は、
君の姿を捉えられない。
いつもむなしく、空(くう)を切るばかり。

君の声は届くのに、
僕の思いは、
遥か彼方で道を失うんだ。


小函の魔法は、
いつも片道切符だね。

ひとり背を丸め、
僕はまた、眠りに堕ちる。


誰?

暗闇の向こうから、
かすかな羽音が近づく。

傷付いた翼で、
運命(さだめ)にあらがうように、
懸命に羽ばたいている。

やがて、
天使は、僕の前に舞い降りた。

魔法の小函は、
時に、気まぐれを起こすらしい。
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