元部下が、昨日久しぶりに訪ねてくれました。10年ほど前に私が転勤するまで一緒に働いていた人で、
今も当時の地区で営業をやっているそうです。
仲間も変わることなく一緒に元気にやっているそうで、四方山話に花が咲きました。
その中で驚くような話が飛び出して、こんな話が今でも本当にあるのかと驚くやらあきれるやら、心配をするやらで、営業をやっているといろいろあるな~と改めて感じました。
その話とは・・・・
ある中学校の設備工事を、あるゼネコン(G/C)から受注し施工完了しましたが、機器に不具合があり営業マン(他の元部下)が当日修理マンをつれて現場に行きました。
玄関にスリッパが3人分揃って置いてあり、使用していいのか迷ったあげく、営業マンが修理マンに「使いましょう」と声をかけ、2人でそのスリッパを使用して機器の修理を行ったそうです。
ところが、その日は教育委員会の人たちが工事検査のために来る予定になっていて、実はそのスリッパはその人たちのために、G/Cの現場監督が自分で揃えて置いた物だったそうです。
従って、そのスリッパが無くなっているのを見て怒り心頭、大声で犯人を探し回っていたそうで、営業マンは自分のミスだということで、自分から名乗り出て誤ったそうです。
普通は、怒られた後これで終わるものなのですが、今回はそれでは終わらなかったのです。
現場監督は、大声で怒鳴りながらいきなり営業マンの胸ぐらを掴み、まず膝蹴りを入れ、おなかを数発殴って、それでも止めず怒鳴り散らしたそうです。
そしてその営業マンはそのまま病院に行き治療を受けたそうです。
現場監督から見ると折角自分が用意したスリッパを、たかが下請けの人間が使ったということにとても立腹したということになると思います。
後でわかったことですが、この現場監督は他の下請けにも暴力を振るうことが何回もありましたが、下請けの弱い立場から誰も問題にしなかったのです、
ましてや、訴えられるとはと想像もしていなかったようです。
でも、元部下は、最初に謝ったにもかかわらず暴力を振るわれ、怪我もしており、いくら自分のミスとはいえ、ここまでやられるのはどうしても理不尽に感じなんと警察に告訴したのです。
当然警察の現場検証が始まり、訴追が出来るか今検討をしているそうです。
昔、元請の強い立場を利用して、弱い立場の下請けに随分無茶な要求をしていたG/Cを私も随分見てきたが、それも10年以上前の話で、今だにこんな現場監督がいるとは信じられないと同時にそのG/Cの会社としての品位というか社員教育はどうなっているのだろう、こんな会社とは取引はしたくないものだと痛感をしました。
翻って、自分の部下にはお客様のものを使用する時は必ず声を掛けるのが当たり前で、もう一度自分たちの態度行動を基本に戻ってチェックをするよう指示をしました。
今回は特殊な例なのかもしれませんが、世の中は特殊な例で動いているといっても過言ではなく、日々危機感を持って真剣に仕事をしていくことを再確認させられた事件でした。