<自分の仕事づくりが発端>
誰もが親しみを持つスポーツに関わるミズノでも、広報ネタ(材料、素材)の不足に悩んでいました。私は、解決策としてネタを“創る”ことをやっていました。実態がないのに作文してマスコミにリリースしていた、ということではありません。
「こんなことをやれば成果があがる」というようなことを広報室が立案し、それを関連部門に提案、その部門が業務として実行し成果があがれば、ネタとして使いました。今回は広報ネタをどのように創ったかの紹介です。
「ネタを創る」ことになったのは慢性的なネタ不足ということのほか、もうひとつ理由がありました。私は50歳で大阪広報室のリーダーから外れ専任職になりました。新聞社の組織で言えば編集委員のような立場です。
若手広報マンは野球とかゴルフとか商品別・種目別に守備範囲が決まっていました。私はそれら「もの広報」の担当はなく、経営全般の「こと広報」が担当でした。しかしこと広報の材料は決算、人事、機構改革、トップ広報ぐらいで、私がいつも忙しくしていられるほどの仕事量はありません。
その頃、CREW21という名称の全社的な委員会がありました。地球環境保全活動の推進を目的とした組織で、私もメンバーでした。私が思いついたのは、環境保全活動から広報材料を掘り起こすことでした。
環境ネタを積極的に使い始めて数年はうまくいきました。ミズノは以前から現社長の正人氏が環境活動に積極的で全社をあげて取り込んでいました。社会的な関心事でもあり、ミズノの環境活動は話題にしやすい材料でした。
<環境広報を積極化させようと>
環境をテーマとした広報をさらに積極化させようと考えたのが「ネタを創る」ことでした。自分の仕事をつくりたいという個人的な欲もあってけっこう力を入れて取り組みました。
私が退職する直前に手掛けたのはミズノクラシックというゴルフトーナメントでの環境配慮化です。宣伝や広報のゴルフ担当ら数人でプロジェクトを組み考えました。
既にゴルフトーナメントでの環境対策はいろいろと行われていました。場内で大量に発生するゴミの分別回収、スタッフが着用するユニホームをペットボトル再生素材で製作する、ギャラリーにケナフの種を配るなどです。手元に資料がないので具体的に思い出せませんが、もう一段進めた対策を広報室から、トーナメントを運営する部門の担当者に提案しました。
その前に環境対策室の専門家にアドバイスを受けました。専門家からは「大会会場の瀬田ゴルフコースがある滋賀県は環境保全に熱心だ。県の環境部門を巻き込んではどうか」という提案がありました。
大会を運営する部門の担当者は「それはいいことだ」と賛成してくれたものの、県との折衝は「環境対策室と広報で」ということになりました。事前に趣旨を説明しておいて、環境対策室のHさんと二人で大津の県庁まで出かけました。
その結果、会場のギャラリーが集まる場所に県の環境対策事業をPRするコーナーの設置が実現しました。またその頃、滋賀県はアイドリングストップ運動を展開していましたので、「アイドリングストップ」と書いた横断幕やのぼりをギャラリー駐車場に掲出することも実行しました。他にも提案しましたが残念ながら思い出せません。
さて、広報室が創ったことが実行に移されたら、あとは本番の広報の出番です。「スポーツイベントで環境配慮」的な見出しでプレスリリースを作成し、ゴルフを取材する記者に送ったのと合わせて、県政記者クラブで資料を配ってもらいました。以前から親しくしていた毎日新聞の大津支局長には資料を持って説明に行きました。
以上「ネタを創る」の事例を紹介しましたが、残念ながら大きな広報成果は挙げられませんでした。しかし、広報材料がなければ自ら創ることも可能だということは参考にしていただけたと思います。
誰もが親しみを持つスポーツに関わるミズノでも、広報ネタ(材料、素材)の不足に悩んでいました。私は、解決策としてネタを“創る”ことをやっていました。実態がないのに作文してマスコミにリリースしていた、ということではありません。
「こんなことをやれば成果があがる」というようなことを広報室が立案し、それを関連部門に提案、その部門が業務として実行し成果があがれば、ネタとして使いました。今回は広報ネタをどのように創ったかの紹介です。
「ネタを創る」ことになったのは慢性的なネタ不足ということのほか、もうひとつ理由がありました。私は50歳で大阪広報室のリーダーから外れ専任職になりました。新聞社の組織で言えば編集委員のような立場です。
若手広報マンは野球とかゴルフとか商品別・種目別に守備範囲が決まっていました。私はそれら「もの広報」の担当はなく、経営全般の「こと広報」が担当でした。しかしこと広報の材料は決算、人事、機構改革、トップ広報ぐらいで、私がいつも忙しくしていられるほどの仕事量はありません。
その頃、CREW21という名称の全社的な委員会がありました。地球環境保全活動の推進を目的とした組織で、私もメンバーでした。私が思いついたのは、環境保全活動から広報材料を掘り起こすことでした。
環境ネタを積極的に使い始めて数年はうまくいきました。ミズノは以前から現社長の正人氏が環境活動に積極的で全社をあげて取り込んでいました。社会的な関心事でもあり、ミズノの環境活動は話題にしやすい材料でした。
<環境広報を積極化させようと>
環境をテーマとした広報をさらに積極化させようと考えたのが「ネタを創る」ことでした。自分の仕事をつくりたいという個人的な欲もあってけっこう力を入れて取り組みました。
私が退職する直前に手掛けたのはミズノクラシックというゴルフトーナメントでの環境配慮化です。宣伝や広報のゴルフ担当ら数人でプロジェクトを組み考えました。
既にゴルフトーナメントでの環境対策はいろいろと行われていました。場内で大量に発生するゴミの分別回収、スタッフが着用するユニホームをペットボトル再生素材で製作する、ギャラリーにケナフの種を配るなどです。手元に資料がないので具体的に思い出せませんが、もう一段進めた対策を広報室から、トーナメントを運営する部門の担当者に提案しました。
その前に環境対策室の専門家にアドバイスを受けました。専門家からは「大会会場の瀬田ゴルフコースがある滋賀県は環境保全に熱心だ。県の環境部門を巻き込んではどうか」という提案がありました。
大会を運営する部門の担当者は「それはいいことだ」と賛成してくれたものの、県との折衝は「環境対策室と広報で」ということになりました。事前に趣旨を説明しておいて、環境対策室のHさんと二人で大津の県庁まで出かけました。
その結果、会場のギャラリーが集まる場所に県の環境対策事業をPRするコーナーの設置が実現しました。またその頃、滋賀県はアイドリングストップ運動を展開していましたので、「アイドリングストップ」と書いた横断幕やのぼりをギャラリー駐車場に掲出することも実行しました。他にも提案しましたが残念ながら思い出せません。
さて、広報室が創ったことが実行に移されたら、あとは本番の広報の出番です。「スポーツイベントで環境配慮」的な見出しでプレスリリースを作成し、ゴルフを取材する記者に送ったのと合わせて、県政記者クラブで資料を配ってもらいました。以前から親しくしていた毎日新聞の大津支局長には資料を持って説明に行きました。
以上「ネタを創る」の事例を紹介しましたが、残念ながら大きな広報成果は挙げられませんでした。しかし、広報材料がなければ自ら創ることも可能だということは参考にしていただけたと思います。