東京は連日蒸し暑いですね。
湿気で身体が重いです。週末のテニスは楽しめるだろうか・・・。
さて、金曜日はなぜかセンチメンタルな気分になりやすい日。
心が平日モードから休日モードに切り替わるタイミングだからでしょうか。
なぜか自分の心が焼けております。
理由は、自分ではなんとなく気づいているけどナイショです笑
そんな時にいつも思い出す曲はB'zの「核心」
2013年に25周年のベスト盤が出る時期に、日本テレビのドラマ向けに作られた一曲です。
歌詞のモチーフはドラマの主人公を前提にしていますが、ドラマを知らなくても
十分に歌詞の世界を楽しめます。
一言で言うと、愛する人への思いに揺れる心を描いています。
1番のサビでは相手を愛する方に心が動いてます。
「本当はあなたを思い切り抱きしめたいのかも」
「もう考えなくていいんだと思わせてほしいのかもね」
しかし「かもね」という表現に象徴されるように、自分の思いに100％の
自信が無い様子。
2番のサビでは、今度は逆側に心が揺れます。
「本当はあなたを諦めて捨ててしまいたいのかも」
「遠い国のどっかで倒れるまで歩いてみたいのかもね」
どうやら相手を忘れたがってもいるようです。
この段階でいろんな疑問が湧きます。
・・・一体二人はどういう仲なのか？
・・・付き合ってるのか、いないのか？
・・・うーん、付き合ってたら「諦める」って言わないよな？
・・・でも「捨てて」って書いてるからやっぱり付き合ってるのか？
・・・いやいや、「心の中で」捨てるって意味かも知れないよな。。。
稲葉歌詞はいつも通りいろんなイマジネーションを掻き立ててくれます。
そして、そんな揺れる心を象徴する間奏前の1フレーズ
「剥き出しの心が薄闇に浮かぶ」
薄闇に象徴されるのは光の当たる場所と闇とのはざまであり、愛情と逃避願望との間に
揺れる感情の比喩として使われています。
そして、そこに浮かぶのは主人公の「剥き出しの心」つまりは本心です。
ここまでで、相手のことを愛する気持ちも相手のもとから去りたい気持ちも、どちらも
同じ人間の中にある真実であり、人は常に相反する二つの気持ちの間で揺れ動くもので
あることが表現されています。
そんなことを考えさせられる間奏時間が終わり、最後のサビが来ます。
・・・さぁ主人公、最後はどっちの気持ちを選択するのだ？
「本当はあなたに思い切り抱きしめられたいのかも」
「本当はあなたを全身で信じてしまいたいのかも」
・・・なんと、結論を相手に委ねました！
どうやら主人公は自分で自分の気持ちに決着をつけられないので、相手に「自分を愛して！」
「信じさせて！」と求めることにしたようです。
しかしそれも完全な結論ではなく、やはり「かも」と仮定のまま。
最後には「命のありかを知りたい」と無邪気な気持ちを全開にして曲は終わります。
要は「自分の本心はやっぱりわからないから知りたい。誰か教えてー」ということですね。
・・・主人公が知りたがっている様子ですので、私が教えてあげましょう。
アンタ、相手のこと好きに決まっとるやないかーい！！
その気持ちを確定させるのが怖いだけじゃーい！！
本気で好きになって、フられたり、逆に自分の気が
変わって相手を傷つけたりするのが怖いんやろー？
だから、相手から愛してほしいって言ってるんやろ！
やーい、甘ったれーー！！
・・・えー、子どものように残酷につっこんでみましたが笑
まぁ、この主人公は自分の好きという気持ちを意識するのが怖いんでしょうね。
悪くいうと、自分の気持ちに責任を取りたく無い。
よく言うと、揺れ動く自分の気持ちに正直でいたい。
そんなところがこの曲の「核心」なんだろうなって思います。
こうやってベタに書くとただのヘボい男ですが（そういえば『弱い男』って曲もありますね）
そんな男のことをこんなロマンチックな雰囲気で描ける稲葉歌詞と松本楽曲は
本当に素晴らしいです。
普通の、そして愛すべきヘボい人間を言葉と楽曲の力でドラマチックに描く。
それこそがB'zの、そして音楽の力なんでしょうね。
そんなことを感じた幸せな金曜日の夜でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
まだまだすっきりしない天気が続きますが、素敵な週末を。
