その時が来るまで

2006-04-30 | Weblog
あたりまえの幸せが 何よりも綺麗にみえる
ひとりぼっちの休日が こんなにもむなしいとは
どんな鎮痛剤も 効いてはくれないよ

会いたい人に 会えない辛さを抱え込み
歩く街角の花々の 勢いさえ憎らしい
この胸の痛みを 誰か鎮めて欲しいんだよ

塗り絵のように 埋まっていけばいいの日常
どこか遠くの国へ 迷いこんでみたら消えるかな
私に残された時間は あとどのくらいなのですか

  

boundary

2006-04-29 | Weblog
シロツメクサの首飾り 旅立った蝉の抜け殻
あの夏の日に 追いかけた草舟は
くるくると 渦に巻かれて 消えた

母性本能 疲れ果てた心抱きしめたら
私の腕のまわりに 棘がびっしりと刺さった
その陰影は 交代制 曖昧な境界線

誰が壊したの 何も疑わず無邪気だった
この街で 生きていくと思っていた
まるで今の私のように 他人事だったあの人

夜更けの彷徨 メランコリックな様相を呈して
何度も反芻していると 薄紫の空が広がっていく
月がもう 見えなくなるまで そばにいてください

2006-04-24 | Weblog
突然降り出した雨に慌てて
鞄の奥から折り畳み傘を出した

小さな傘から、はみ出た肩
足元にもうしみこんでいく水滴

いいわけの理由に
昨日は誰になっていたのかな

いないはずの女は 
今日いなくなっても、気付かれないのかな

あのビルのてっぺんから 
あの滲むライトの向こうへと

この心を永遠に消去したい 
誰にも迷惑がかからないように

みんなあっちへ行ってしまえ 
お願い、ひとりにしないで

このまま壊れていくのかな 
なんでわたし今、ひとりで笑っていたの

こんな傘なんていらないわ 
ばかばかしい、ほらおまえにくれてやるよ

これ以上、一体何が必要だっていうのさ 
たくさん保険をかけとくがいいさ

憂鬱だ 憂鬱だ 憂鬱だ 
哀れむような目で、もうわたしをみないで

3年後

2006-04-24 | Weblog
3年後 どこでわたしは何をしているのだろう
誰と一緒にいるのだろう 笑っていたいな
ひとりぼっちだったとしても べつにいいけれど 

たぶん 結婚して 子供もいるような
たぶん やるべきことは 終わらせているような
それを思えば 切なくなることばかりのこの頃だけど

振り返ってみれば いろんなことがあったね
はしゃぎすぎたあの日の 最終電車 
車窓に映る なさけない疲れてぼやけた顔

行き場のない心は 今も変わらずここにある
浮き沈みの激しい人生は きっとこれからも続くだろう
これはきっと完全に 遺伝だと思っているんだ

それでもわたしはわたしなりに 流れていきたい
受け入れられず 誤解されても もう依存はしない
ずっとなくしたくないのは 音楽 言葉 映像 花

いつかふたりで

2006-04-22 | Weblog
瞳を閉じれば すぐに 浮かんでくる
あの街の懐かしい景色 放課後の公園 
なかよしだった友達の事 話は尽きないでしょう 

夢の中でふたりは 手をつなぎ歩いていた
どこまでも どこまでも 終わりのない道

いつかふたりで 電車に乗って 行きたいな
ずっと秘めておこう どこにいるの
わたしの大事な人 心に灯を点す人 

ほっと一息 コーヒーショップでのんびりと
言葉があったり なかったり そんな休日を過ごそう

うらやんだり ねたんだりなんて もういいわ
かれいどすこうぷ くるくる回して楽しんで
時には子供のように 泣きじゃくりたい

はやく会いたいよ まだ見ぬあなたに
どこかですれ違っていたかもしれない あなたに

都会の夜

2006-04-18 | Weblog
未来を下さい あなたが かつて手に入れたかったような
つないだ手を離さなくっちゃ 残された時間はあとどのくらい
願い続けていれば 叶うものなのだとすれば

人並みって言葉は 決してここには存在しないのに
みんなが持っているから ただ手に入れたいだけで
雑誌の中の彼女のように 虚構の世界を演じてみたかった

合理的な方法で 計画的に 何事も済ませましょう
欲しいものだけ手に入れて 会いたい人とだけ会う
誰もがもうそんなに 残された時間なんて持たない

早足で通り過ぎた ビルの谷間で 空を見上げる
携帯電話をにぎりしめている どうやら立派な依存症
ひとりよりもつらい孤独に もうこれ以上わたしは

のばしっぱなしの髪の毛が いくらはらっても頬を離れない
おろしたてのコートの袖が もうびしょぬれだ
生きていく理由なんて 今は考えてちゃいけないんだ  

遊び

2006-04-13 | Weblog
みんなみんな あっちにいってよ
嘘つき男に 現をぬかす
暇人のやることよ ほかにやることはないの

あんな奴なんか 大嫌い
誰かが そばで眠るのなら
何食わぬ顔で 近寄ってこないで

ぼーっとしていて 隙だらけなのね
だからいいように 使われるの
安上がりで便利 いうことないじゃない

みんなが そういうように
あたしは ただのおもちゃだ
だけど 心までは失くせない

たちが悪いことに 分かってもらおうなどと願う
あのひとへの喜怒哀楽なんて 一人相撲の極みだ
激しく叩きつけて 誰か壊しちゃって欲しい

クールなあの人も こういっていた
「君は充分一人でも、生きていけるよ。」
本気で困った時には そういえばそうだったわね 

MY STORY

2006-04-11 | Weblog
名もない私の物語 耐え難い絶望の果てには
いつも誰かが優しい手のひらを 差し伸べてくれたから
こうしてどうにかこうにか 歩いて来れたんだ

予定通りにはいかない私の物語 果てしない後悔の向こうに
いつもかけがえのない 出会いがあったから
思いがけない 素敵なメロディが聴けたよ

低く垂れ込めた空から 幾度も激しい稲妻が
どしゃぶりの雨のあとには 青い空に虹が架かるけれど
水たまりに映るキーワードを 見過ごさないようにしたい

なるべくなら強くやさしく これからも歩いていきたい
何事もなかったような 涼しい顔をして
前だけ見て進んでいっても いいよね

平日の女

2006-04-10 | Weblog
わたしが今 本気でわがままをいったなら
あなたは 簡単に離れていってしまうだろう
わたしはただの平日の女 うたかたの夢をみている

誰かの声に揺れている 本音を押し殺す
慣れない人ごみにまた 目が回りそうで怖いわ

待ちわびて落ち込んで それでもまだ懲りないの
運が悪かっただけなのかしら もういちどやり直したい
よくあるようなドラマの世界に 引き込まれてしまった

なにも捨てる気は ないのだという
帰る場所は ずっと変わらないのだという

だとしたら 私たちの日々は
写真に残したりしては いけない
刹那的に生きながら 別の未来に向かっている

ばかばかしい毎日 ばかばかしい思い
ためいきの分だけ あなたと離れていければいいのに

アルバム

2006-04-09 | Weblog
休みの日には 早起きをして
おめかしをして あの街へと出掛けた

電車に揺られ 3つの川を越えて
いつも静かな駅で 降りると
自転車でいつも迎えに来てくれてた

あなたの背中 そのぬくもり
流れる景色 当たり前に思っていた全てのこと

あなたにしかいえなかった わがまま
あなたとしか分からない 冗談
あなたをとりまく 愛すべき人々

本気で憎みあったり 許しあったり
全部 私が捨ててしまった

怖かったのよ 頼りなかったのよ
もっと自分に 余裕があれば 
よかったのにな ただ逃げたかった

あの街の風景が あなたの笑顔が
胸をしめつける 心のアルバムを焼きたい

腫らした瞼のまま TVをつけて
朝の光を浴びて いつもの坂道を
息を切らし 駆け上がる

何もなかったように いつもの一日がはじまる
あなたの心もまた 動き出している頃でしょう


                       1995