国立駅近くのNHK学園オープンスクールの講座「心を伝える話し方と日本語」に、昨年秋より通っています。
(以前は”チベット体操”のクラスに行ってました)3月から新型コロナ感染への懸念で全講座が休講。先生やクラスの
方々にお会いできず残念です。
講座は、近況報告、発声の後、その回のテーマで一人ずつ話します(「おススメの本」「健康上気をつけていること」
など)。中でも面白かったのは、『ごんぎつね』(新美南吉)の物語の続きを創作して発表しよう!という課題。
「ごんを打った兵十の火縄銃の口からまだ煙が出ていた・・」の続きを、各自が自宅で考えてきて発表し合いました。
ちなみに私の『ごんぎつね』の続きのあらすじは・・「兵十は死んだ”ごん”を、母親のお墓がある寺の敷地に埋めてもら
い、墓参り三昧の日々。友人の加助が心配するほど落ち込んじゃう。でも、その寺に手伝いに来ていた娘と恋仲になっ
って結婚。その後も二人は、母親と”ごん”の墓参りを欠かしませんでした。めでたし、めでたし。」・・・わはは^^;
ベタですね〜。実際はもっと長くて、描写やセリフにもこだわったんですよ〜。兵十に幸せになってほしくて、”ごん”の
死が良縁を運ぶ筋書きにしたかった。あと、加助をどこかで登場させたかった(わりと気に入っているキャラなの)。
発表で興味深かったのは、「”ごん”は回復して兵十と仲良く暮らした」という「ごん・不死の巻」を創作した方が複数
おられたこと。確かに、この物語の最後のどこにも「死んだ」とは書かれていない!ひゃあ。降参です。脱帽です。
私の発想の貧困なこと。小説家を改めて尊敬しました。人物の人間関係、時代背景、情景、空気感など、何も無いところ
からどのように言葉で構築するのか。朗読させていただく私は、その何万分の一も、言葉を紡ぐ厳しさをわかっていない
んじゃないか・・なんて、皆様の発表の後にちょっぴり厳粛な気持ちになって帰りました。
でも、とっても楽しい時間でしたよ。講座の再開が待ち遠しいです〜。