ではブログ本題の構造について話していきましょう。
『学科の試験で一番難しい科目は何ですか?』と尋ねられたら貴方はどう答えますか?
計画? 環境設備? 法規? 構造? 施工?
私は施工でした。特に内装・外装・塗料関係が大の苦手でした。ウレタンやエポキシ系等の区別が未だに怪しいです。実物・施工現場を見に行って職人さんに白い目で見られたこともあります。日建通っていてもそれぐらい理解出来ていなかった。ただガラス関係はタバコ絡みで覚えました。まぁ、それは本当に後日で・・・。
さて貴方は何と答えますか? 大部分の方は「構造」と答えるのではないでしょうか。
では『なぜ一番難しいと思うのですか?』と掘り下げていくと大部分は「なんとなく…」と答えると思います。
応えられたとしても「数字が・・・」ぐらいでしょう。
少なくとも構造のどの部分が苦手なのか、何が難しいのかはっきりと答えられる人はまずいません。逆にはっきりと答えられるようになってくると一番難しいのは構造ではなく「法規の時間配分」になってくると思います。
ではなぜ構造が難しいと応えてしまうのか。
そこで構造が難しいと悩む人の話して聞いて見ました。すると分かってくる部分があります。
『力学』
ここに全てが集約していると思います。そしてこの力学・・・ 試験の問題用紙を持っている方は再度確認してください。
(難しい原因は)問題用紙の頭にある
これがミソです。
試験問題用紙を確認して下さい。建築技術教育普及センターの公開部分でも構いません。
計画(+環境設備)・法規は一問目を正解させる問題に対して、構造は(出鼻を)挫く方向にあります。※
※日建の問題・解説集より:10年分の過去問より、構造の第一問目はほぼBランクに対して計画・法規はAランク(基本的で易しい)が多めです。また計画・法規でBランクの評価がされていたとしても日建内部で公開される統計表では学院生の70%以上が正答しています。よって実質Aランクの問題だと言えます。
問題の枝もよく見て下さい。数値はまず構造分野でなければお目にかかれない数値でしょう。もしくは文字による式です。
慣れていない人には未知の言語と言われても仕方ない部分です。
それだけに正解している確信が持てなければ他の問題もおぼつかなくなり、無駄に時間を浪費してしまう原因にもなります。
ですが不安になる必要はありません。
さっさと7(もしくは8)問目以降に取り掛かって下さい
これだけです。
例年の問題構成から早くて6問目、遅くとも8問目から知識を問う文章問題になります。
また文章問題の頭となる設問は(難易度)ランクAが多いので開始直後の時間の浪費にはなりません。
極論を言うと
力学全部不正解でも足切にはならない!
です。現在の試験はどの教科でも一分野が全滅したからと言っても即不合格にはなりません。
まずは考え方、物の見方を変えて下さい。
力学が苦手でも正面からぶつかる。これは良い事だと思えます。相当努力していると言えます。
しかし採点は機械が行います。貴方の過去の苦労や努力は一切評価してくれません。マークシートに記載されたそれが全てです。
対してこの極論を実践した方がいます。力学全滅しても以後の問題を落とさずに構造23(/30)点取って一級建築士になった方がいます。
どちらが合理的かもう分かって頂けたと思います。
先程の内容は極論です。本当は解く前に施工も含めて5分程出題内容の確認を行うようにして下さい。その時間で解く順番を決めていきます。
どこに時間をかけるか、それを見定めていきます。やっぱり力学が苦手と思うならページの端に折り目を付けて、文章問題から行うといいでしょう。
施工を終えた後の時間で力学と向き合います。また正解分からなくても適当にマークシートは埋めて下さい。運が味方するかもしれません。
特に法規は90分内で30問(一問辺り3分)です。5分ではなく2分以内に順序を決めなくてはなりません。
これは学科だけではなく製図試験でも同様なので今のうちに癖づけるといいでしょう。
でも構造全分野で悩むようなら一から学びなおして下さい。