ウッディ・アレン監督作品としては「インテリア」の頃に戻ったみたいなシリアスな作品だったけど、よく考えるとウッディ・アレン自身が主演で演じていたような不安定な精神状態の主人公が、ケイト・ブランシェット扮するヒロインに反映されていたような気もして、作品のトーンは色々ありながらも、底にあるものはずっと同じだったのかも。
落ちぶれてもセレブな生活にしがみつく痛いヒロインを演じたケイト・ブランシェットの演技もさすがだけど、里子繋がりの妹役で俗っぽいけどある意味幸せに近いと感じさせる、自分に正直な女性を演じたサリー・ホーキンスの演技もよかった。
シャネルのスーツの使い方も効果的で、ジャズのスタンダードナンバー「ブルームーン」と共にこの映画の別な意味での主人公といえるかも。
《ニューヨークの資産家ハルと結婚し、セレブリティとして裕福な生活を送っていたジャスミンは、ハルとの結婚生活が破綻したことで地位も資産も全て失ってしまう。サンフランシスコで庶民的な生活を送る妹ジンジャーのもとに身を寄せたものの、不慣れな仕事や生活に神経を擦り減らせ、次第に精神が不安定になっていく。それでも再び華やかな世界へと返り咲こうと躍起になるジャスミンだったが…》
◆キャスト
ケイト・ブランシェット, サリー・ホーキンス, アレック・ボールドウィン, ピーター・サースガード, ルイス・C・K
原題:Blue Jasmine
98分
品川プリンスシネマ6 14:15~観客3割程/219席
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