ロンドン・パラリンピック第4日の9月1日、柔道(視覚障害)男子100キロ超級で初出場の正木健人(まさき・けんと、25)=徳島盲学校=が今大会の日本勢メダル第1号となる金メダルを獲得した。
強豪を次々と撃破し、宣言通りにつかんだ堂々の栄冠。
一番輝く色のメダルを手にした正木は、「ほっとした。
今までで一番重いメダル」と満面の笑みで勝利に酔った。
■北京の金・銀撃破
正木は、初戦の2回戦(準々決勝)で3連覇を狙ったアゼルバイジャンのイルハム・ザキエフに一本勝ち。
準決勝はキューバのヒメネスを攻めあぐねたが、足車で技ありを奪ったリードを保った。
決勝では、先に仕掛けた北京大会銀メダルの中国の王嵩がつぶれた隙を見逃さなかった。
崩れけさ固めで抑え込み、一本勝ちで締めくくった。
前回大会の金、銀メダリストを撃破しての優勝。
正木は、「両親や先輩方、先生方のおかげでここまでこられた」と感謝の言葉を何度も繰り返した。
そして、熱心に応援してくれ、今は脳梗塞で病床にある父、寛治さん(62)に「メダルを掛けてあげたい」と喜びをかみしめた。
正木は先天性弱視で、子供のころから視力は0.01以下。
兵庫県南あわじ市立南淡(なんだん)中学に入った時、幼なじみに誘われて柔道を始めた。
身長は当時から180センチを超え、体重も100キロと恵まれた体格だった。
「最初は体が痛くて楽しくなかった」というが、健常者との試合ですぐに頭角を現し「試合で勝てるようになってのめり込んだ。
自分が障害者だとは思っていなかった」と振り返る。
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