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競馬税を廃止せよ

2015-08-23 04:03:50 | 日記

先日、「馬券裁判」の一審判決があった。
といっても、馬券を買うことが罪に問われたわけではない。
あくまでも脱税の容疑。
中穴・大穴を当てたのに、必要な納税をしなかった、というのだ。
ここまではまあわかる。
問題はその先で、他の多数のはずれ馬券の購入費用を必要経費として修正申告しようとしたら、
認められたのは的中した分の馬券購入費用だけで、他の馬券は無関係として退けられたこと。
これでは、国税の課税処分が多額に過ぎるとして民事訴訟に持ち込まれたわけだ。
28億円以上の馬券を買って、約30億円の払い戻しをうけ、差し引き1億4000万円が利益である、
だからここに課税してほしい、10億円の脱税という検察の主張は酷だ、と購入者は訴えている。
だが、税務当局の見解は、国税庁のガイドラインに沿ったものであるから、
担当者を責めることはできないだろう。
たしかに、株式みたいに損益通産を認めたら、まず馬券で納税する人はいなくなってしまう。
普通の人は、年間トータルで黒字にすることなど夢のまた夢。
一度でいいからそういう経験をしてみたい、というレベルなのだから。
国も想定外であろう。
28億円も馬券を買った人がいるだけでびっくりなのに、トータル黒字なんていう人がまさかいるとは。
裁判所に提出する自己破産の申請書類などをみているとそういう「思想」を感じる。
「破産廃止」を許可する際の要件に、競馬などで多額の浪費をしていないこと、
というのが含まれているし。
寺山修司も言っている。
競馬は全員が損をするものだと。
少なくとも利殖とか、投資といった「経済行為」ではない、との社会通念が牢固として存在する。
しかしこの裁判は争点が違う。
購入者にとっては、馬券購入は「事業」であり、はずれ馬券を含めてトータルの競馬の収入と
支出をバランスさせて黒字をたたき出すことを企図し、見事にそれを成功させたという稀有な「能力者」なのだ。
それなのにはずれ馬券を経費に含めなかったら、事業そのものが成り立たないではないか。
この件でプラスになったのは、彼が使用したソフトの開発メーカーだけかもしれない。
有用性を証明してもらったようなもの。
一審判決は購入者の主張を大筋で認め、はずれ馬券を経費に含める結果となったので、
男性は控訴しない意向と伝えられるが、まだ最終結審したわけではない。
でも最高裁まで行った挙句、やっぱりはずれは含めないとなったら怒るよ。
もともと25%から天引きしている上に、当たったら課税するというのでは二重取りもはなはだしい。
開催経費は仕方ないが、利益にまで課税する「競馬税」は即刻廃止せよ、というのが私の主張である。
(2013.5.29記)




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