先日、娘3との約束をようやく果たすことができた。
ディズニーランドへ行ってきたんである。
地元は朝方は大雨雷暴風、行けるんか、今日。というカンジだったが、出発時間になると奇跡的に晴れ間が広がり始めた。
家族全員浮かれ気味、車内BGMは娘2がこの日のために用意した初音ミクその他ボカロスターシリーズでカオスなドライブ。
ダンナがみんなより早起きしてこしらえたおむすびをワシャワシャ食べながら聖地・浦安へ。
無事着きました!いつ見ても美しいシンデレラ城。
入場ゲートでは色んなキャラクターがお出迎え。
こちらはサインを頼まれて一瞬固まるピノキオ。
花壇もキレイ。
おや、カールじいさんだ。
テンション上がってきた!さあさあさあ行こう行こう!!
まずは娘3の第1希望、ビックサンダーマウンテンの列へ。
150分待ち。
・・・待とう。待とうじゃないか。
春休み真っ最中、日曜日。混雑は想定の範囲だ。
ここで娘1・2は別行動をとることに。乗りたいものや見たいものは小1と中2では違うのだから、賢明な作戦だ。
長い待ち時間も、目に入るものすべてが初体験の娘3には退屈することなくあっという間に順番がきた。
ジェットコースターも初めてだ。
怖がることなく、落ちるところでは両手を上げたり、向こうに見える列に手を振ったりと余裕で楽しむ娘。
かたや後ろの席のダンナは、Gがかかる度
「ヨイショーーーッ!!」
と謎の掛け声。
「おーっとっとっ!!こりゃっ!!ヨイショーーーット!!」
・・・おっさん、うるせえよ。
「あ~楽しかった!」
よかったなあ。さあ次はなんだ?
続いてはホーンテッドマンション。
140分待ち。
・・・・・・待つとも!待つともさ!
ちょうどこの時パレードが近くを通過し、娘の大好きなピクサーのキャラや、音楽とダンスに大興奮のうちに順番がきた。
その後はミクロアドベンチャー、スターツアーズと回り、途中でポップコーンやスモークターキーを買ったりして休憩しつつ、いよいよ最後のアトラクション。バズライトイヤーのアストロブラスターの列に行く。
さあて何分待ちかな・・・。
でました160分。
この頃はもう日も落ちて、日中暑いくらいだった気温がグっと下がり、冷たい風も出てきて一気に寒くなった。
「駐車場に行って上着とってくる・・・」とダンナが列を離れ、私と娘も腰に巻いていた上着を着る。
寒さと疲れで、2人とも口数が少なくなってくる。
後ろにいるカップルの会話が、耳に入ってくる。
というか聞いていた。
わざわざ振り返ってジロジロ見たわけではないが、1時間以上会話を聞いていたら、それだけで色々情報がわかった。
カレシ君は年下。職場が同じ。明日は二人とも朝9時から出社。だが今日はこの後どこかにお泊まりしたい。
というわけでカレシ君が今夜の宿泊先をケータイで熱心に調べ、カノジョがそこへ電話をかける、という作業が始まった。
が、ことごとく空きがない。
当然だ。
こんな連休の真っ最中に。これから探すとか。ご利用は計画的に。
・・・しかしどうでもいいけど、なんでこの男は有名ホテルばっかりチョイスするのか?
カップルならカップルに最適なホテルがあるだろ?と思う私は下品ですかね?
「・・・わたし、どこでもいいよっ♪」
ほら、カノジョもそう言っている。ここまで言わせておいて。
なのに
「あー、オレ、お台場泊まりたいわ。お台場お台場・・・」
そうこうしているうちに、2人ともケータイの電池がきれた。
アホか。
そのうち、カレシがしきりに
「寒い・・・寒い・・・さむいよう・・・」
と言い出した。
「大丈夫?わたし平気だよ、返すよ?」
どうやらカレシ、カノジョに上着を貸してあげたらしい。
チラ見したらカノジョはちゃんとコートを着ていて、その上から大きいヤッケみたいなのをかぶせられていた。
上目づかいで心配そうにカレシを見るカワイイカノジョ。
なのになんでオマエは半袖で来ちゃったんだろうな。
昼間はそれでよかったかもしれんが、見栄はってうっすい上着貸しちゃって、その下半袖ってクラスに一人はいた冬でも半袖短パンの能天気小学生男児か。
「さっちゃん!さっちゃんはソレ着てなきゃダメ!さっちゃんが風邪ひいたらオレ、困るから!」
と強がるカレシ。
なのに
「あーーーーー寒い・・・寒い・・・・寒い・・・はぁーーーー・・・・」
上着を貸すと決めたのなら、寒い寒い言うんじゃねぇ!!
さっちゃんかえって気つかうだろが!
そして
「あーーーー・・・でも、今日よりあの日の方が寒かったかも・・・ホラ、岩手行ったとき・・・・」
マズイよ、走馬灯見えてきたよ。
ここでさっちゃんが、
「わたし・・・わたしコーヒー買ってくる!」
と健気に列を抜ける。
「あっそう?オレ、あったかいやつ。」
そんなことはわかってる。
さっちゃんはな、さっちゃんは自分のじゃなく、オマエのために行ったんだ!
さっちゃんがいない間も、一人で「さむい・・・さむい」とブツブツ。
ねぇクチビル紫じゃん?
ダメだこいつはやくなんとかしないと。
さっちゃんが戻ってきた。
相変わらず「上着を返す」という言葉だけは受け入れない。
「さっちゃん?さっちゃんはあったかいでしょ?いいなあさっちゃん!ちょっと手入れさせろ~」
ここでさっちゃんが小さくため息をついたのを私は聞き逃さなかった。
「・・・じゃあね、ゆう君コレ着てて。少しはちがうと思う。」
さっちゃんはバッグから赤いレインポンチョを出した。
雨が降った時のために、用意していたのだろう。
ゆう君はそれを見て、
「えーッ!恥ずかしいよう。こんな赤いの。」
と言った。
この寒空に半袖で見栄を張った上にやたら恩着せがましく、あわや生命の危機が訪れているオマエの方がよっぽど恥ずかしいわ!
ゆう君はブツクサ言いながらもポンチョを着てみたところ、思いのほか暖かかったらしく、この騒ぎはやっと収まった。
ちなみに、さっちゃんは「今日はお泊まりしない」と言い出した。
それについてゆう君は「えーなんでなんで」とブツブツ言っていたが、さっちゃんは黙っていた。
はいオワタ。
うちのダンナが戻ってきた。
駐車場まで行ったはいいが、同じような車がたくさんある上に、ナンバーを覚えていなかったため、上着は持ってこれずただ行って戻ってきたという。
しかし歩いたおかげで暖かくなったそうだ。
それから待つこと1時間余り。ようやく順番がきて、アトラクションを楽しみ、夜の大トリエレクトリカル・パレードを家族で見るため、別行動の娘1・2に連絡をとった。
「もしもし?今ね、ワールドバザールの近くにいるよ。今どこ?」
と聞くと、
「あー偶然!私たちも今そのバイオハザードの近く!」
夢と魔法の世界が一転してゾンビパニックに。
おまえら、ゲームのやりすぎじゃ。
しかしまあ、さすがいつ来ても、何見ても楽しいディズニーランド。
その後はまばゆいパレードを家族で満喫し、娘達もそれぞれ皆大満足だったようである。
油断しちゃいました。
目立ちませんが
ダンナも相当なもんですね。
油断大敵であります。
ゆう君に一言。
「強がりは無言が一番!」
ふたりの会話じゃなくて、横で聞いてるnatuさんの心の叫びが。
今回気付いたんですが、夢の国では「園内放送」がないです。雰囲気壊すからだと思われます。来場者も発言に気をつけねば・・
>chamocoさん
脳内に三村マサカズが住んでおります。
日々叫んでいます。
さっちゃんはできた彼女ね。
工藤さんにこんな文才があったとゎ…(笑
油断していたな。
そう、脳あるタカはツメが出っぱなしなんだ。