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生だら

読んだ本や雑誌の感想垂れ流しブログ

「ラブ&ポップ トパーズⅡ」感想

2006-05-14 20:29:36 | その他感想
これは…続きなのか続きじゃないのか分かりません。
話としては前作があったとしても、Ⅱだけで読めるんですが、トパーズⅡ、と書いてあるからには「ラブ&ポップ トパーズ」にあたるものがあるはずなんですけど…探しても見付からないし。
村上龍は、「コインロッカーベイビーズ」を読んでみたいな~…と思い続けてはいるものの全然機会がなくて、ラブ&ポップも映画から入った人間です。
ラブ&ポップ映画…すげーなーぁ…と思ったんですけど、この小説を映像で表現しようと思えばああいうアングルにもなるよね…と、小説ありき、なことを思い知らされました。この小説を映像にするならあの表現しかないよね…(ちなみに映画には仲間ゆきえさんとか出てます)(監督はエヴァの庵野氏)

女子高生、その中でも、特に遊んでいるわけでもないし、お金に不自由してるわけでもない"フツー"の援助交際をしている女の子の話です。
唯一男が書いたエンコーをする女子高生の話。…という謳い文句ですが…実際は…ちょっと違うと思います。女子高生が(っていうか女性が)読めば、エンコーをしたことがなくてもなんかちょっと違う、と思うと思います。一部にだけ深く入り込みすぎてて、女子高生の何かに触れた気になってる…うーん、この表現もちょっと違う気がしますが…でもなんか、"ちょっと違う"んですよね。何が違うんだろう…
夏休み、友人グループと海に行く時に着る水着を買いに、裕美は待ち合わせをしている渋谷に行く。友人達と落ち合って渋谷のお店で水着を見ているとき、偶然目にしたインペリアルトパーズの指輪が欲しくなって、明日には欲しくなくなってしまうことが怖くて、今日中に手に入れようと最後まで付き合う援助交際をすることを決心する。
…なんか違うんですよね…なんだろう…?何が違うんだ…?もっと…もっとなんか…凄い話なんですけど。や、あらすじは間違ってないんですよ。主人公裕美がインペリアルトパーズの指輪を手に入れるためにエンコーをする。…でももっとなんか…えぐいっていうんじゃないんですけど、表現はもっと露骨なんですよね。

映画の映像はハンディカメラで撮ったような、ぐるんぐるん揺れる映像で、アングルも俯瞰、あおり、回転…とまあ凄いんです。スカートの下から見上げるような映像なんかも多いですし。
カメラアングルはエロいと言えばいちばん分かってもらえると思います(笑)

ラスト、バスルームで体を洗っている裕美のところに、豹変したキャプテンEOが入ってくる、映画で先を知っているのであまりビビりませんでしたが、知らなかったらビクゥッ!ってなるかもしれない。それくらいあまりに突然だから。
裕美は携帯を返しに行った時にコバヤシに、その人は優しい人だと言われて納得しますけど、あたしには、キャプテンEOは優しいのか怖いのか、よく分かりません。複雑な内面を持ってる人じゃないのかな。

おまけ、お前だけに教える、ファズの本名 ミスターラブ・アンド・ポップ
(紙ナプキンに書かれた、キャプテンEOからの手紙)

1 コメント

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Unknown (Unknown)
2014-09-13 13:09:13
前作はそのままトパーズです
商売女を題材にした短編集ですがラブアンドポップよりだいぶグロテスクですね~
ラブアンドポップは村上龍の中でも不思議に読後感が良くて好きです
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