快楽主義者の窓

-la janela do epicurismo-

瓶詰め

2006年09月11日 15時57分42秒 | diary
見知らぬ部屋で朝起きた
ぼくは瓶詰めになっていた

それからそのままその中に
ひたひたじっとしていたら

ちぢこまった捕虜のぼくを
おばさんフォークでぶすりと刺した

ぼくはオリーブじゃない
ぼくは朝ごはんじゃない

でもぼくの体からはかくじつに
オリーブ油のにおいがした


化石、雀、かたつむり

2006年09月07日 02時35分53秒 | diary
「化石になりたい。そうして誰かあたしを見付けて頂戴。」

夢の中で知らない女の子が私に言った。


そうしたら、なぜか、サイモン&ガーファンクルの歌詞を思い出した。



I'd rather be a sparrow than a snail
どうしてわたしは雀でなくてかたつむりなのだろう

Yes I would
雀だったらよかったのに

If I only could
できることなら

I surely would
きっとそうしていたのに


近過ぎる距離

2006年09月07日 01時58分57秒 | diary
電車の中で咳き込んでいる。手で口を押さえるのが面倒なので、口を閉じて咳をする。何度目かの咳がやって来たそのとき、それがくしゃみとは知らず私は口を閉じ続けていた。大きな音を立てて口の中の水分が飛び出してゆき、目の前の若い男が大きく嫌な顔をして私を睨んだ。