昨日に引き続き、令和7年度の予算審査を行いました。
今回の予算には体験型学習施設維持管理事業中、体験学習施設スマイルの屋根への雨樋設置及び配管接続改修工事1,779,000円があります。

体験学習施設スマイルは第一運動公園再整備事業の一つとして伊藤寛アトリエが設計し2014年に完成したものです。


伊藤寛アトリエのホームページでも建築事例として紹介されていますが、その文中
「棟と棟の間の屋根が掛かった空間は、“道広場”と名付けました。道広場は単なる移動の場だけでなく、自由な遊び空間にもなります。」
「屋根は軒を深く出しているため、雨の日でも棟と棟の行き来ができるようになっています。」
と紹介され、採用された特色の一つでもあります。
しかし、実際には雨が降ると、屋根の雨水が雨樋が無い為に、傾斜の集まる場所で集中的に落下し、周辺が水浸しになり、軒下の通路が通れなくなるのです。
昨日の雨でも、その様子が伺えます。








2021年9月にはこの屋根の形状が原因とみられる天井の崩落が発生しました。
幸いけが人は出ませんでしたが、人が居たらと考えると、ぞっとします。
11年が過ぎ、不便さを無視することが出来ず、雨樋の設置工事費を計上しました。
しかし、すべての屋根に雨樋を設置するのではなく、施設利用に影響を及ぼす3ヵ所のみの予算となりました。
改めて過去を見直すと、散々な問題を抱えた施設であり、逗子市はこの過ちを繰り返さないよう、公共施設はデザインやコンセプトに惑わされず、基本に忠実な設計を心がけて頂きたい。