久しぶりの吹奏楽アレンジです。
今回の曲はTVアニメ「私に天使が舞い降りた!」より、EDの「ハッピー・ハッピー・フレンズ」です。
ニコニコ動画
Youtube
※同一動画です。どちらも本人による投稿です。
編成は以下の通りです。
[編成]
・Flute
・Oboe
・Bassoon
・E♭Clarinet
・B♭Clarinet(1st./2nd./3rd.)
・Alto Clarinet
・Bass Clarinet
・Alto Saxophone(1st./2nd.)
・Tenor Saxophone
・Baritone Saxophone
・Trumpet(1st./2nd./3rd.)
・Horn(1st.&2nd./3rd.&4th.)
・Trombone(1st./2nd.)
・Bass Trombone(Trombone 3rd.)
・Euphonium
・Tuba
・Drums
・Xylophone
・Tambourine
2019年冬アニメ「私に天使が舞い降りた!」は、主人公(※女)が小学生の女の子に一目ぼれするところから始まる(※マイルドな表現)小学生コメディですが、いかんせん主人公以外もヤンデレ気質なところが多々あり、さながら変態五重奏(クインテット)の様子を呈しています。動画工房制作なので安心してみていられましたが。
では、今回の曲紹介をば。
・ジャズ要素
EDの「ハッピー・ハッピー・フレンズ」はジャズ要素を組み込んだ曲で、ロックバンドに走りがちな最近のアニソンにしては珍しい部類なのではないでしょうか。
トランペットはAから始まるきらびやかなファンファーレに始まり、終始バックの引き立て役として活躍としています。
トロンボーンも個別にサブメロディーを奏でるなど、「イン・ザ・ムード」や「宝島」を彷彿とさせる典型的なジャズ×ポップスのミックスとなっています。
一方、このことは金管楽器にメロディーを担当させることができないという問題も抱えており、必然的にメロディーは木管へ頼ることになります。
その詳細については次の節で紹介しましょう。
・編成について
今回の編曲はいかにトランペットを楽にしてあげるかという点に注力しています。
原曲通りに書くと開始10秒でHiHiEというとんでもない譜面となり、まともに吹ける人がいなくなってしまいます。
ただでさえ#3(A dur)とかいう吹奏楽にとっては鬼畜譜面なので難易度が高いのに、高音も担当させたらトランペットがやめてくださいしんでしまいますと音を上げてしまいます。
そのため、この最高音はオーボエとエスクラにまかせることで、負担を最小限にしました。
一応ジャズトランぺッターなら出せると思う(?)のでトランペット1st.もオプション扱いで入れてあります。
もう一つの問題は、音量が大きいトランペットをメロディーに使えないことによるメロディーの音量不足です。
この点は、低音を除く木管全員にサビを担当してもらうなど木管の物量で解決しました。
ただし、この方法では伴奏が減ってしまうという欠点もあるため、その点はホルンによって補っています。
・エレキギターは誰のために
あくまでこの曲はジャズ『風』であり、基本は一般的なバンド構成(エレキギター・エレキベース・ドラム・ボーカル)に準じています。
つまり伴奏部はエレキギターの担当なのですが、これもそのまま持ってくると重大な問題がありました。
この曲のテンポは2/2拍子でBPM210(二分音符換算で104~108)。普通であればそこまで早くないのですが、いかんせんBPM210の裏打ちがあったりとそのまま持ち込むには問題がありました。
また、編成でも触れたように伴奏に使える楽器がホルンなど限られることから音域の問題もあります。
そのため、伴奏についてはエレキギターを参考にしつつオリジナルとなっています。
・暴れるピアノ
スウィングのメロディーや軽快なギターよりもこの曲をジャズたらしめているのは、背後で動き回るジャズピアノの存在です。
ですが、再三言っている通りサブに回すだけの楽器が足りないですし、ピアノの尖った音色を管楽器で再現させるにはあまりにも厳しいものがありました。
白羽の矢が立ったのがシロフォンです。
通常シロフォンのマレットは左右1本ずつで、ビブラフォンやマリンバのように片手で2本以上マレットをもって演奏させる例は基本ないですが、2音では物足りないため4音の和音で叩かせています。
なお、サビの主役はシロフォンだ!とばかりに3オクターブほど動き回っているため、それがわかるようあえて音量は大きめとしています。
・Musescore3.0
長年の相棒Musescoreもついにver3.0になりました。
従来の操作性はそのままに、裏メニュー扱いであった項目※(トレモロ、グリッサンド、装飾音符など)を常時選択できるようになり、楽譜の制作がさらに楽になりました。
※ver2.0までは別ウィンドウで、キー操作でしか出現しなかった。
一番の変化は音声周りであり、なんとMIDIの出力ポートを選べるようになりました。
これまでは一番上のパートがch1、次のパートがch2……と自動的に決まっていました。
また、MIDI形式の違いでそのままではMIDI加工には向かず、別のソフトで変換する必要がありました。
つまるところ、外部ソフトでのMIDI加工が簡単になったわけです。
今回はwav出力したアナログ音声をaudacityで加工するにとどめましたが、今後はMIDIシーケンサーでの加工も期待できそうですね。
ということで今回はここまで。
フル版については未定です。
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