吹く風ネット

進化の話

今から随分先の時代の話だ。
人間から敵対視されていた
ゴキブリは身を守るために
人間が好むピンク色に体を
進化させることに成功した。
さらに彼らは秋の虫の如く
鳴くようになったのだった。

その頃我々人類はというと
長年の文明の蓄積で今より
遙かに長命になったものの
快適さ便利さのツケが回り
体毛を全て失ってしまった。
そのせいで日光に脆くなり
活動の中心が日没後という
夜行性の動物になっていた。

昔から夜行性のゴキブリと
新たな夜行性動物人類との
関係はすこぶる良くなって
ピンク色の鳴くゴキブリは
癒やし系携帯ペットとして
重宝がられるようになった。

一方で進化しなかった生物、
蝿や蚊は時代が変わっても
害虫視されているのだった。
殺虫剤の容器の裏側にある
効能書きにその名を連ねて
相変わらず瞬殺されている。

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