吹く風ネット

負けん気

 小学生の頃までは人と競争することなんて、まったく興味がなかった。ただその日が面白ければ、それでよかった。かけっこで負けたって、ヒットが打てなくたって、悔しいなどとは少しも思わず、『これをどう笑い話に持って行こうか?』なんて考えている、変な少年だった。

 ところが青春という時期に入ると、なぜか人目を気にするようになり、それが負けん気につながった。勝手に他人をライバル視しては、「こいつには負けたくない」なんて思うようになったのだ。成長ホルモンでも関係していたのだろうか、とにかく人に負けるのが、いや、イヤ、嫌なのだ。

 それゆえ意地を張るようにもなった。「こいつらと同じ運命を歩いて行けるか」と、一人孤独を装ったり、意味なく部活を辞めたりしたものだ。果ては同じような理由で会社を辞めて、今なお続く波瀾万丈に繋がっていく。
 ぼくのおかしな人生はきっと、青春時代から始まっているに違いない。


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