2016年夏アニメと、秋公開の映画の感想です。
◎「orange -オレンジ-」(TV版、全13話。最終回は1時間で、アニメ長め+映画の宣伝を兼ねた声優バラエティ)
総合評価2.5点(5点満点)
高宮菜穂(cv花澤香菜)、成瀬翔(cv山下誠一郎)、須和弘人(cv古川慎)、村坂あずさ(cv高森奈津美)、茅野貴子(cv衣川里佳)、萩田朔(cv興津和幸)のほか、翔を好きで、翔と菜穂をかき回す先輩の上田莉緒(cv佐倉綾音)など。
○ 高校の時に事故死したと聞いていた翔が、10年後に実は自殺と知った5人、手紙を書いて海に流したら10年前の自分達に届き、パラレルワールド設定の未来を変えようとする物語。
手紙をもらってからの5人がすぐに手紙を見せ合ったりせず、協力せず、個別にというかほぼ菜穂だけがなんとかしようと動き、途中から実は手紙をもらっていたと打ち明けるのですが、そこは実写版同様意味不明。
本当に翔を助ける気があるのか?。手紙に半信半疑だったけれど、徐々に信じるようになったということも考えられますが。
菜穂は手紙を最後までなかなか読まなかったのも、半信半疑だということで説明は出来ますが、つまり、いずれにせよ、他人事としか思えなかったということです。そこはリアリティがあるとは言えます。
翔のメンタルがヤワ過ぎて、そこにイラッとします。
○ その辺が気にならなければ、せつないラブストーリーを楽しめるのでは。
須和がとてもいい奴で、あずさ、貴子、萩田がいい味を出していて、そこだけでも楽しめますし。
笑顔もありましたが、翔がウジウジして菜穂が困って悲しんで、須和が複雑な心境になっての繰り返し。
翔が死なずに菜穂と付き合ったとしても、あまりハッピーに感じないというくらいに。

◎「orange -未来-」(劇場版)
2016年11月18日公開、63分。
総合評価2.5点(5点満点)
○ 須和の視点でのTV版の総集編+α(TV版で描かれなかった未来など。)なので、絵はTV版と同じかほとんど同じなのでしょう、TV版の一番悪いとき程ではないですが、普通か今一つなときのシーンばかり。私は絵にはあまりこだわらない方ですが、映画なのでもう少し、とは思います。
○ 10年後のシーンで菜穂と翔が結婚していることが明示されるルートですが、ヤワな翔には、TV版同様、イラっとするわけです。
皆が翔に自殺してほしくないとして行動するのは普通のことですが、菜穂が翔を好きだと分かっていても須和が菜穂に告白したっていいわけですし、通常ルートである須和と菜穂が結婚というのが一番いいです。
でも、そこで告白せずに菜穂が今一番好きな人と付き合うのが菜穂の幸せだと思ったのですし、ここで菜穂を取ったら支えをなくした翔は自殺しかねないと思ったはずです。
そんな須和だから、菜穂と付き合えばいいのにと私が思うわけで、そんな須和でなかったらそうは思わなかったかもしれませんから、ここは堂々巡りですけれど。
また、パラレルワールド設定ですから、どのみち、元の菜穂・須和ルートはどうあっても変わらないと、確信はないにせよ須和らはそう思っているのですから、翔が死なないことが目標のこのルートでは、こうすべきということです。
須和はとてもいい奴だ、ということをTV版以上に再認識する映画でした。

サイン入り。


チラシの裏。

ムビチケと、入場者特典のミニ色紙。

(なお、一般論として、パラレルワールドは、元の世界は変わらないけれど、いくらでも別の分岐があるし分岐できるし、それらが並行して存在しているということです(このアニメでは互いの世界への干渉はないが、設定によっては互いに干渉できるアニメもある。)。それって、何も選ばないし選べないということで、合わせて1人1人にとって都合がいい世界をいくつでも存在させたいということです。
現状を踏まえて前向きになる前に、いくらでもやり直しがきくからとして気に入らないからやり直そうという、安易で後悔ばかりの人生を誘発するような気がします。)
【shin】