おっ!いたいた。
これまた偶然ながら、婚姻色を発しているオスが、メスを誘っている光景に出くわしてしまいました。何とも不思議なブルーに、わたしの眼まで釘付けです。
見た目がヤモリに似ているので混同されがちですが、ヤモリは爬虫類。水の中にはいません。逆に両棲類であるイモリはふだん水の中にいて、家屋の壁を這うような兼魔ヘできません。ヤモリの漢字が「守宮」で「家を守る」意なら、イモリは「井守」で「田んぼを守る」という意の生きものです。(田舎をイナカと読む例があるように、井田を守るのがイモリです)
アカハライモリの特徴は、何といっても腹部。黒っぽい地味な背中と比べると…
どうです!この鮮やかな紅。その名前のとおり、まさに赤腹です。
この生きものにはみるべき運動能力や攻撃能力はありませんが、フグと同じ毒(テトロドトキシン)をもっています。この派手なカラーリングは「オイラは毒をもってるんだぜ。食べたら危険だぜ」という捕食者へのメッセージ、警戒色だと考えられています。
また、高い再生能力をもっていることでも有名で、尻尾はもちろん、四肢、さらには眼のレンズでさえも再生することが知られています。(トカゲも尻尾は再生しますが、尾骨までは再生しません。イモリは尾骨まで再生します)自然界では決して強い存在ではありませんが、それを補うべき能力が備わっているんですね。自然ってやっぱりすごい。
なぜ海洋島である八丈島にイモリがいるのか?…といえば、これはもうヒトによるものであることは間違いないところです。それでももともとアカハライモリは日本の固有種。しかも環境省レッドリストでは準絶滅危惧(NT)です。あいにく八丈島では移入種になりますが、この島の個体群、いずれまた逢いに行きたいと思っています。
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