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EP

音楽の感想日記です。

★OOPARTS 再レビュー★

2010-01-19 15:58:22 | Weblog
明日はピロウズの『Rodeo star mate』発売日!!!!
ということで、前作アルバム聴き直してみました。

the pillowsの、昨年秋に出たアルバム『OOPARTS』を
もう一度 感想書いてみようと思います。

《全体》
軽くてポップさを持ったオルタナ感のあるアルバム。
に、ピロウズを表す名曲が1曲入っている。
1曲目と最後の10曲目が今の状況を歌っている。
「雨上がりに見た幻」みたいな曲が入っているのが新しい。
(お酒飲みながらとかじゃなく、真剣に)つくられた名曲。
ギターが、ていうかPeeちゃんがどんどん面白い方向に突き進んでる。
「世界に一人のギタリスト」として、自分の方向性を示している、というか。
ボーカル結構mixされてるような気がして、
なんかゴリゴリなROCK好きには受け入れずらいかも。
耳が仁さんmixに慣れすぎてるんだよね。
仁さんmix大好きだもん。ピロウズの動物的な魅力を引き出せる人。
ジャズっぽいのやる上で、仁さん外したんだろうな。
次のアルバムは仁さんとピロウズの最強タッグ見せてほしいなぁ。
でもOOPARTSは、「2期的なサウンドの中での面白いPeeちゃんのギター聴く!」
って観点で聴けばまだ受け入れやすいかも。

このアルバムだけ聴いたリスナーが受ける印象を考えてみた。

**********ピロウズは***********
・どうやらロックバンドのようだ。
・オルタナミュージックを鳴らすバンドだ。
・ボーカルは、片想いの切ない曲を歌う人だ。
・ギターがヘンテコで面白いバンドだ。
・ジャズっぽい曲もやるバンドだ。
・ボーカルは、皮肉っぽいところも持っている人間だ。
・どの曲もポップさを持っているバンドだ。
**************************

さわおさんが、
「ついて来てくれたどのファンも裏切らないような曲を書いていくよ」
みたいなことを言っていた。
でもそれって、まとまりのない曲が集まるってことでもある。
アルバム毎にもっとテーマ絞って変化しまくるピロウズも見てみたいけど、
ノンフィクション聴いたときみたいに裏切られたくないし・・・。
複雑です。ううむ。。
OOPARTSは、全曲好きになれる人はなかなかいないと思うよ。
若い女の子はジョニーストロボあたりで、
昔からのファンとかはBeyond the moonや雨上がり~が好きになるんじゃないかな。
もちろん全曲夢中になって聴いてる人もいると思うけど。
私はFOXESとメロディーとBeyond the moonが好き。
ジョニーストロボも。Primer Beatも。

昔みたいな激しさがなくて、がっかりしてる人もいると思う。
でも音楽だけじゃなくて、何か1つの仕事を真剣にずっとやるっていうことは、
ときどき魂を激しく揺さぶられるような、
感動的な出来事がないと、モチベーション保てないと思う。

ジョニーストロボを聴いて、1番目の前が輝いてきたような気分になるのも、
Beyond the moonを聴いて、1番心が切なく苦しくなるのも、
雨上がりに見た幻を聴いて、体験したことのない辛さが伝わってきて泣いてしまうのも、
その歌がリアルだからだ。
それで十分価値があるのかもしれない。

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《曲別》■サウンド ★歌詞
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1. Dance with God
■最後に「Dance with God!!」って叫ぶのかっこいい。
 イントロのツインギターが良い感じ。
 サビでギターうねうね鳴らしてるの新しい♪
 新世界が見れる感じ。だよ。
 ベース3音で進んでいく感じも良い。
 ギターソロ始まりとか、最初のサビ直前のギターとか、好き。
 サビ後の「Dance with God」をぼそっというとこ、ドラムとシンプルにキメている。
 その「Dance with God」ぼそって囁いた後、ギターソロが
 「デュイーーーーン!」って始まるの、上手いよなぁぁぁ。
 引き立つよね!!良い。

★「瞬きなんて忘れちまえよ 乾いた目で俺を見ろ」
 ↑俺って言ってて、なんかプレデターズ思い出す。
 「風が突き刺さる」って歌詞がかっこいい♪
 ・「咲かないで 枯れないで 呼吸だけ絶やさないで」
 ・「混ざらないで 染まらないで 鼓動だけさまさないで」
  は、キミに歌ってるんだろうな。

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2. YOUR ORDER
■楽しそう。リズムがとにかく面白い♪
 冒頭はヴォーカルとPeeちゃんの絡みのみだから、演奏難しそう。
 「変だろ~」あたりのバネみたいなギター!!!良いね!!!最高!!
 サビの歌の合間合間のベースがたまらんす。
 どんどんPeeちゃんが面白い方向に行っている。
 誰かが言ってたけど、「歌いたくなるようなソロ」だね。
 とてもメロディチック。
 「嫌われて~しまえばいい」あたりのグルーブ感がハンパない。やばい。
 もってかれる。気持ちいい。バンドだな、って^^♪

★いろんな単語が散りばめられている。
 ニューオリンズ、ファッツドミノ(ピアノ奏者)、など。
 調べると楽しい。
 「嫌いなもの 嫌って 嫌われてしまえばいい」
 「好きな道を 歩いて 音楽と呼べばいい your order♪」
 orderは「勲章」って意味で使ったそうです。キミの勲章。
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3. メロディー
■声の加工や重なりも、聴きまくれば慣れてくる。
 曲全体でPOPにまとめているけど、個人的にはもっと辛そうに歌って欲しい(笑)
 そんな明るい歌じゃないだろう。
 
★少し「自分ソング」でもあり、「ラブソング」でもある。
 「計画したんだ キミの手を取って~」
 「春夏秋冬 キミのうた歌って」
 「聴いて I know メロディ」「キミに 愛のメロディ」
  前向きです。「聴いて」だなんて!!愛を感じます。
 「ひとつだけ 諦めない 透き通った キミの愛」とか。
  もうなんか・・・泣けてくるよ。
 「キミを想う度に 夢の花が咲く」「キミに似合いたいな」
  「キミ」は幸せ者だなー。
  本当、さわおさん、かわいい。かわいい。大好き。

 「誰からも嫌われないヒーローに 憧れたことはないんだ」
 「本当は 誰からも嫌われないヒーローに 憧れたこともあるんだ」
   ヒットチャート第一位に居続けたいと、思ったこともある、と。
   ツンデレな部分、健在でもあり。
   でも曲全体では、「キミ」についてばっかり歌っていて、
   なんか行きたい場所を見つけたのかなぁ、と感じました。
   ここじゃない、ここじゃない、って歌ってきた人だと思うから。
   「いつも 今より似合う場所が どこかにあるような気がしてる」(ICE PICK)
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4. Lemon Drops
■とてもノリがよくて、POPな歌。
 サビ前が「I can fly~♪」って気持ちいい。
 コーラスの声高め。

★オルタナクイーンの魅力を歌った歌。
 noodlesを中心に、リズフェアー、The Pixes、The Breedersなど。
 「もっと彼女の歌が聴きたい」
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5. FOXES
■サウンドから考えると、アルバム内で1番かっこいい曲。
 (髭に影響受けたのか?)ドラムが右から左から聞こえてきて、
 2人いるように感じます。
 しんちゃんの左脳から出てくるアイディアは見事。得意。
 ピーズ聴いてても凄いなって思う。
 そしてけだるいオルタナギターが素晴らしい。
 ピロウズを音楽的に見るならこの曲のためにCD買うといい。
 あとおかずにブラス(Ts?)もビブラフォン的な音も入ってますね。
 こういうの待ってました!!!しんちゃん素敵。
 ギターソロ大っっっっっ好き♪♪♪
 もう全部好き!!!惚れ直す!!!!!!
 ライブだともっとしょぼくなるんじゃ?って思ったけど、
 全然そんなことなかった!グルーブしてて超かっこよかった!!

★「誰も信じないぜ 僕には道化者の化粧が必要だ」
 チャットモンチーに影響受けてると思われる。
Make up! every day♪
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6. Beyond the moon
■静かめに始まり、ちょっとずつ入っていき、
 サビで盛り上がる、構成がハイブリッドレインボウ的な曲。
 最初のギターリフは前作『PIED PIPER』のタイトル曲と
 同じようなフレーズを引き継いでいます。
 ライブで聞くともっと良い曲。全然違う。
 さわおさんのシャウトが光ります。
「My Beautiful~~~~!!!♪Sun Flower~♪」って。

★月が向日葵に片想いしている歌。
 切ないです。当時40歳でこんな曲かけるんだから、
 今後も期待出来そうです。
 「巴里の女性マリー」みたいな、相手と自分の描き方が、
 とってもさわおさん的です。
 「涙を見せずに 咲き誇る姿を 僕はそっと見てきた」
 「叶わぬ恋をして このまま 欠けてなくなりそう」
 「届かぬ恋をして このまま 闇に吸い込まれそう」
 優しい歌です。
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7. ジョニー・ストロボ
■サビに入って、ポップで激しくノってくる感じが良い。

★そんな片想いの曲から自然に始まるのが!この曲!!
 完全なるラブソング。アルバム内で歌詞が1番明るい曲。
 歌詞、良すぎ。
 「傷になって治らないままの 愛の深さなんてわからない」
 「永遠じゃなくたって 価値がある夜 カーニバルみたいな光を放つ」
 「偶然が重なって 運命の人」だなんて!素敵です。
 キミを想って書いたみたいな曲になってる。

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8. 雨上がりに見た幻
■メンバーへの音のリクエストない曲だけに、
 アルバム『LITTLE BUSTERS』あたりの匂いが1番するかも。
 ピロウズ的サウンドで、ピロウズの歌を。

★20周年を意識されて書かれた曲。
 アルバムを象徴する曲。
 「全てが変わるかもしれない 蜘蛛の糸をよじ登って 認め合った僕らは
  時代も背景もそぐわない 遺物なんだと思い知った」
    という歌詞が秀逸。泣いた。
 『Thank you, my twilight』の「あの虹をまだ見てる」みたいに、
  彼は何度も同じ事ことを歌っていくのだろう。
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9. LIFE SIZE LIFE(The bag is small,and I don't enter)
■スローから入って、一度止まって加速。
 
★ポップな皮肉曲。
 オリコンチャートを独占するあのアーティストを歌いつつ、
 好きな子に告白みたいなこと言ってる(笑)
 「Be my girl♪」(ガールフレンドになってよ!)
 (彼女は僕のわかりづらい歌で笑ってくれたんだ!)って。
 THE POPPERSに影響受けてると思われる。
 きっとyou're my girlfriend♪叶わない 夢じゃない♪
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10. Primer Beat
■アルバム内で、1番JAZZを意識した曲。
 「2期でこうゆうことやってて、ピロウズにはこういう魅力があるってことを示したい」
 みたいなことを言っていたけど、1番この曲がわかりやすくジャズ。
 ベースの4分感。キメの感じ。止めの感じ。ドラムの裏取る感じも。
 そこに絡みついてくる様々なギター。
 Peeちゃんらしい、「面白い」ギター。
 いろいろ経験を積んできたPeeちゃんが、
 今、ジャズっぽい曲の中で自分の色を示す、っていうのがね。
 面白いと思う。Something like a romanceとかと全然違うから、比較もできるし。
 淳さんがね、良い仕事してます。いいバランスで音量結構出てるし。
 ライブでBUSTERSみんながちゃんとウラ拍で取ってるのか謎です(笑)

★歌詞は、最初はあんまり受け入れたくなかった。
 「終わり行く」感じをしっかり見てる。
 凄く痛い。凄くリアル。
 これもライブで聴くと、もっと痛い。
 聴いてて余裕なくなってくる。
 一瞬一瞬を大事にしなきゃって思うよ。
 ふらふらなって休んでても、
 この歌だけはしっかりさわおさん見て、聴き届けようって、思うんだ。
 そんな辛そうに、明るく歌わないで。。
 「ただ年老いてくだけ」「どうしよう こんなはずじゃないぜ」って。
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レビューおしまい♪
次はSad Fad Loveについて書くと思います。
絶対何度も聴いてしまうかも。
いっぱい噛みしめるよ。
出会った頃と同じように、夢中になりたいんだ。
私にとって、最上級のものであり続けてほしい。


叶ったら 叶ったら
叶ったら 綺麗だろうな。

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